1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09670592
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊池 善博 東北大学, 医学部, 講師 (20195217)
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Keywords | 喘息死 / 気管支喘息 / 呼吸困難 / 低酸素 / β刺激剤吸入 |
Research Abstract |
本研究の目的は、致死的喘息発作の発症メカニズムを調べることであった。特に「喘息発作中に於ける体動の増加やβ2刺激剤吸入が呼吸停止や意識消失のトリガーであることを示すと共に、呼吸困難感及び低酸素換気反応の低下は致死的喘息発作の重要な危険因子である」という仮説を検討することであった。 現在のところ、次のような結果が得られている。 (1)過去に喘息発作により人口換気を施工された経験を有する患者(Near-fatal asthma患者)20名に、直接インタビューし、意識消失までの詳しい行動、特に外来受診時や入院時の自立歩行の有無、β刺激剤吸入の有無、意識消失の呼吸困難の程度(Near-fatal asthma患者のみ)、意識消失直前に生命の危険を感知の有無(Near-fatal asthma患者のみ)等を詳しく調査した。大部分のNear-fatal asthma患者では、意識消失直前に歩行、β刺激剤吸入などを行っており、体動増加ないしはβ刺激剤吸入が、意識消失の直接的トリガーになっている可能性が示された。又、大部分の患者では意識消失に陥ったにも関わらず、その直前まで生命の危険は感知していないことが示された。 (2)喘息発作中の患者の体動及びβ刺激剤吸入と酸素飽和度低下との関係では、発作時の気道閉塞の程度が重症な程、体道時の低酸素血症は重症となりまた回復までの時間を要した。又、ネブライザーにてβ刺激剤吸入中の酸素飽和度低下も、気道閉塞の程度が重症な程重症となりまた回復までの時間を要した。これに対して、慢性の気道閉塞では急性期同程度の気道閉塞で酸素飽和度低下は軽度であった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Shindoh ら: "Effects of L-NAME and L-arginine on diaphragm contraction in a septic animal model." Conp.Biochem.Physiol. 119(1). 219-224 (1998)
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[Publications] Taguchi et al.: "Improvement of execise partonmance with shert-term nasal continuous positive airway pressuce in patients with obstvnitive slosp apian." Tohoku J Exp Met. 183. 43-45 (1997)
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[Publications] Ebihara et al.: "Role of cyclic ADP-ribcse in ATP-activeted potasium carrewts in alveclar macrophages" J Biol Chem. 272. 16023-16029 (1997)
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[Publications] Midorikawa et al.: "Lacle of ventilatory thveshold in patient with clrom-obstrctive pulwonary lesease." Regiration. 64. 76-80 (1997)
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[Publications] 川上義和編集: "呼吸調節のしくみ-ベッドサイドへの応用" 文光堂, 287 (1997)