1998 Fiscal Year Final Research Report Summary
筋萎縮性側索硬化症の脊髄前角に蓄積するヘパラン硫酸様物質の精製及び同定
Project/Area Number |
09670637
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
加藤 丈夫 山形大学, 医学部, 教授 (90194828)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / Hep SS-I / 脊髄 / スフェロイド / ヘパラン硫酸 / プロテオグリカン / ニューロポリペプチド・h3 / 運動ニューロン疾患 |
Research Abstract |
HepSS-1が認識する物質はALSの病態に関与している可能性がある。したがって、本研究では、HepSS-1が認識する物質をヒト脊髄から分離・精製し同定する。 非神経疾患症例の脊髄ホモジネートを超遠心し、上清(TBS 上清)と沈渣を得た。沈渣は8M尿素を含むTBSを用いてホモジナイズし、超遠心後、上清を回収した(8M尿素上清)。 HepSS-1を一次抗体とするWestern blottingを行い、 TBS上清画分に約24kDa、8M尿素上清画分に約18kDaの陽性バンドを認めた。SDA―PAGE、 Western blotting、陰イオン交換カラムクロマトグラフィーおよび二次元電気泳動法を用い精製を進め、以下の結果を得た。1.TBS上清画分中の24kDa蛋白質のN末端アミノ酸配列はPVDLSKWSGPLSLQEVDEQPQHであった。これはneuropolypeptideh3のN末端アミノ酸配列と完全に一致した。2.特大二次元電気泳動装置を自作し、8M尿素上清画分中の18kDa蛋白質を単一スポットにまで分離・精製したがN末端はプロックされていた。3.18kDa蛋白質のN末端をプロックしている基は、アセチルセリン、アセチルトレオエンではなく、また、ホルミル基でもなかった。4.18kDa蛋白質はリシルエンドペプチダーゼによる消化に対して抵抗性を示した。
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