1998 Fiscal Year Annual Research Report
N18を始めとする正中神経SEPの延髄由来成分の,脳死判定における有用性の証明
Project/Area Number |
09670669
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
園生 雅弘 帝京大学, 医学部, 講師 (40231386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑中 裕己 帝京大学, 医学部, 助手
望月 温子 帝京大学, 医学部, 助手 (50286994)
福田 博之 帝京大学, 医学部, 助手 (60286961)
所澤 安展 帝京大学, 医学部, 助手 (30256052)
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Keywords | 体性感覚誘発電位 / 正中神経 / 脳死 / 脳死判定基準 / N18電位 / P13 / 14電位 / P9電位 / 延髄楔状束核 |
Research Abstract |
本年度においては、畑中・所澤・園生らを中心にさらに約30名の脳死もしくは昏睡患者のSEP・ABR・臨床症候のデータを得た。また特に2名の患者において脳死移行をはさんでトレンド記録をとりながら詳細に経過を追うことに成功した。後者においては、自発呼吸消失とN18消失はほぼ30分以内に引き続いて起こることが示された。これらのデータは、N18が延髄起源であるという我々の説をさらに支持すると共に、SEPのN18の脳死判定における有用性がさらに強く支持された。これらの結果は雑誌Journal of Neurology,Neurosurgery,Psychiatryに投稿し、現在revise要請中である。また畑中・園生はこれらの結果を国内の雑誌救急医学に投稿してその実用性を強調した。また、園生は数名の頸髄や延髄に病変を有する患者のSEPの検討を元に、脳死後などに残存するP13様電位は頸髄下部上行路由来であるという全く新しい仮説を提唱し、雑誌Clinical Neurophysiologyに現在投稿中である。望月・園生は、P9の起源について、腕や肩を上下させた姿勢の変化に伴うP9の変化を検討し、我々の前年の仮説をさらに支持する結果を得た。福田は下肢SEPが皮膚入力由来か筋入力由来を明らかにするための研究を進めている。これらの研究成果について該当する国内学会に適宜発表を行なった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Mochizuki A et al: "P9 in median nerve SEPs is a junctional potential generated by the change of the volume conductor size between trunk and neck." Electroencephalography and Clinical Neurophysiology. 108・6. 584-587 (1998)
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[Publications] 畑中裕己ら: "電気生理学的脳幹モニタリング:ABRとSEP." 救急医学. 22.7. 761-766 (1998)
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[Publications] 園生雅弘: "体性感覚誘発電位." Brain Medical. 10・2. 131-136 (1998)