1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09670728
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
鈴木 伸 長崎大学, 医学部, 助教授 (70100849)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 捷介 長崎大学, 医学部, 教授 (50039864)
品川 達夫 長崎大学, 医学部附属病院, 講師 (50284675)
|
Keywords | 家庭血圧 / 遺伝疫学 / アンジオテンシノーゲン |
Research Abstract |
本研究の目的は地域集団の家庭血圧の測定を行ない高血圧家系をさがし、高血圧発症遺伝子を発見すること及び地域集団の家庭血圧をプロスペクティブに検討し、高血圧発症と遺伝子の関係を明らかにすることである。対象とする地区は、長崎県小値賀町(人口約2500人)で、家庭血圧計(オムロンデジタル血圧計HEM-403C)を一家に一台貸与して、家族(小学一年生以上)の、朝と夕の座位の血圧を毎日測定し、一ヵ月間記録していただく。家庭血圧計は一ヵ月後に回収配布を繰り返し、計32地区を約1年間かけて行なう。また、アンケートをとり家系調査、既往歴,生活歴(アルコール摂取量、塩分摂取量、喫煙など)を調べる。すでに平成10年1月までに23地区について行なった。これらの測定者数は949名であった。これらのうち251名の成績の解析を行った結果、平均年齢は56歳で、男性109名、女性142名であった。各個人の一ヵ月間の平均値より求めた平均値は男性では朝の血圧は124/76mmHg、脈拍数は66/分で、夕の血圧は121/73mmHg、脈拍数は69で、女性では朝の血圧は124/75mmHg、脈拍数は67/分で、夕の血圧は122/72mmHg、脈拍数は69であった。これら値はわれわれの長崎県多良見町の成績と類似していた。平成10年5月からはこれら対象の採血を行ない、Lymphopreo(Nycomed)によりリンパ球を分離し、DNAの抽出を行ない、LCR法による標的部分の増幅も行なう。また、ホモもしくはヘテロ遺伝子変異の存在を考慮して、plus strandならびにminus strand DNAに対応したプライマーを設計し、wild typeならびに2種のmutantに対応したプライマーを用いてLCRを行ない、さらに遺伝子変異の同定を行なう予定である。
|