1999 Fiscal Year Annual Research Report
in vivo遺伝子導入法による心筋電気活動の制御機構の解明
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09670750
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Research Institution | Kitasato Institute |
Principal Investigator |
赤石 誠 社団法人 北里研究所, 北里研究所病院, 内科研究員 (90150961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 恵 社団法人 北里研究所, 北里研究所病院, 内科研究員 (50235628)
柴田 克志 慶應義塾大学, 医学部, 循環器内科・助手 (70296565)
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Keywords | 遺伝子導入 / ダウンレギュレーション / 膜電位依存性カリウムチャネル / 心房性利尿ホルモン受容体 / ラット心筋梗塞モデル |
Research Abstract |
平成11年度はラット心筋梗塞モデルを用い、心筋リモデリングの過程での血行動態ならびに組織学的変化を解析した。また、近年開発されたReal TimePCR法を用いて心筋梗塞に伴うイオンチャネルならびに心房性利尿ホルモン受容体遺伝子発現の制御機構を解析した。 【実験計画】Real TimePCR法を用いて、心筋梗塞後リモデリングの過程での心筋内微量mRNAの変化を定量的に解析した。 【結果】(1)近年開発されたReal TimePCR法により心筋内微量mRNAの定量が可能であった。(2)膜電依存性カリウムチャネルならびに、各心房性利尿ホルモン受容体遺伝子(A、BおよびC型)の発現は心筋梗塞後のリモデリングの過程において著名に変化した。特に、(3)C型受容体とは異なり、A型およびB型心房性利尿ホルモン受容体mRNA量はリモデリングの進展に伴いダウンレギュレーションを受けた。 【まとめ】心筋梗塞後のリモデリングの進展に伴い、膜電位依存性カリウムチャネルならびに各心房性利尿ホルモン受容体遺伝子の発現量は著名に変化した。特にA型およびB型心房性利尿ホルモン受容体mRNA量はダウンレギュレーションを受け、サブクラス特異的な制御機構を有すると考えられる。本年は(1)心房性利尿ホルモン受容体遺伝子に焦点を絞り転写調節領域をふくむレポーター遺伝子を、昨年確立したHVJ-リポゾーム法を用いて生体内遺伝子導入し、各受容体の転写調節機構を解析する。さらに、(2)A型およびB型心房性利尿ホルモン受容体を非梗塞心筋に強制発現させることにより心肥大の退縮が可能かどうか検討する。
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