1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09670825
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
柴田 利満 横浜市立大学, 医学部・附属病院, 講師 (80106319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 清 横浜市立大学, 医学部, 助手 (10220138)
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Keywords | 胎児 / 動脈管 / 筋収縮 / 平滑筋 / スキニング |
Research Abstract |
平成7年度の研究で明らかになった動脈管の張力オッシレーションの機序を研究することを目的とした。張力のオッシレーションという現象が、細胞膜の電位変化の影響や細胞膜を介してのイオン(カルシウムなど)濃度変化の影響によるのか、収縮線維自体の周期的結合・解離によるのか調べるためskinned fiber標本を使用することとした。妊娠ウサギより胎生28日(満期30日)の胎児を取りだした後、円筒形の動脈管(直径1.2mm、長さ1.5mm)を摘出した。胎児ウサギより摘出した動脈管を直ちにトリトンXを含むskinning液に30分から2時間浸し、skinned fiber標本を作成した。摘出した動脈管を50%グリセロール溶液に保存して、適宜実験に使用した。Skinningした動脈管内に2本のタングステン線を挿入し1本は張力トランスデューサー・ワイヤーにつなぎ、他の1本はリニアーモタ-からのワイヤーに接続し、灌流槽中に固定した。弛緩溶液の後にカルシウム10^<-6>モルを含む収縮溶液で灌流し収縮状態を開始させた。トリトンXで種々の時間処理した標本を使用したが、平滑筋細胞内物質の流出によるのかほとんど収縮張力を発生しなかった。カルモジュリンを溶液に追加したところ収縮張力が出現したが、発生張力が微小であったため周波数解析の実験には使用できないと判断した。現在、サポニンによるskinned fiber標本を作成し張力発生状態を検討している。
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