1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09670884
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
成澤 寛 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (60164498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 達朗 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (60264157)
三砂 範幸 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (90199977)
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Keywords | Merkel cell / hair follicle / rat / mouse |
Research Abstract |
メルケル細胞がヒトの毛組織に局在することはこれまでにも光顕及び電顕的に報告されてきた。しかしながらそれらの報告は二次元的観察に基づくもので、詳細は不明であった。我々は毛嚢を単離して観察する手法を確立し、三次元的にメルケル細胞の局在を明確にしてきた。その結果、ヒトの軟毛及び終毛においてはメルケル細胞は毛周期に関係無く、毛隆起部に多数分布することを明らかにした。 Moll I.らはマウスの毛嚢において、触毛などの感覚上重要な毛嚢においてはメルケル細胞が存在するが、大部分の体毛においてはメルケル細胞が欠如することを報告した。彼らの方法が二次元的観察に基づくものであり、我々は三次元的観察を行った。更には、ヒトとマウスでは毛周期が異なるため、それぞれの毛周期に類似するラットとモルモットにおいてメルケル細胞の分布パターンを検討した。 その結果、毛周期の異なるラットおよびモルモットにおいてその分布傾向はマウスに類似するもので、ヒトのように普遍的に存在するものではなかった。ただしラットとモルモットにおいて分布パターンに若干の差異は認められた。ラットおよびモルモットともに触毛にはおびただしい数のメルケル細胞が膨大部に存在し、感覚上重要な触毛に代表される毛嚢には種の違いを超えて存在することが明らかになった。マウス、ラット、モルモットの大部分の体毛にはメルケル細胞が存在しないことは、毛組織の成長にメルケル細胞が必須な機能を果たしていないことを示しているのかもしれない。
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