1997 Fiscal Year Annual Research Report
視覚刺激による脳機能画像-拡張強調MR画像について-
Project/Area Number |
09670937
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
梶間 敏男 広島大学, 医学部, 助手 (00224410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 勝陽 広島大学, 医学部, 教授 (20034035)
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Keywords | 拡張強調画像 / 脳機能画像 / 灌流強調画像 / 光刺激 |
Research Abstract |
拡散強調エコープラナー法を用いた脳機能画像の初期実験として、検出用のコイルとして頭部用コイルを用い、光刺激としてはゴ-グルによる赤色点滅光による検討をまず試みた。しかしその結果として従来のBOLD(Blood Oxygenation Level Dependent)効果による信号変化は観察されたものの、拡散強調像では光刺激による信号変化は弱く、この手法では脳機能の検出は困難であると思われた。ただhand gripによる刺激では従来行われていなかった灌流強調画像による脳機能画像の撮像に成功した。 光刺激に伴う信号変化の検出能向上には2つの方法があり、1つはコイルを表面コイルのようなS/N比の良いものに変えるという方法であるが、表面コイルは撮像範囲内の位置による感度の不均一性があり、拡散係数の算定が不正確となるため必ずしも適当とはいえない。それに対してもう1つの方法は本来の信号変化を増大させる方法であり、刺激の与えかた等をより有効なものにすることである。そのための手段として、今までのゴ-グルによる単一の点滅光刺激を、スクリーンを用いた投影画像による刺激に変更することを考えた。過去の報告にもあるが、このような刺激の方法は種々の画像を変化させることも可能で、画像の認識に伴うより高次の視覚野も賦活化され、今迄より強い信号変化が得られる。現在そのようなシステムを構築中であり、まもなく実験が開始できる予定である。 光刺激による拡散強調脳機能画像は現時点ではまだ完全ではないといえるが、スクリーンによる新たな刺激法によって発展していくものと思われる。更にまた随伴した結果として、灌流強調像による脳機能画像が得られたが、この手法はいままで本邦において報告が無く、この研究による成果として評価されうるものと考える。
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Research Products
(1 results)