1999 Fiscal Year Annual Research Report
RI標識患者培養リンパ球を用いた腫瘍イメージングに関する基礎的臨床的研究
Project/Area Number |
09670945
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Research Institution | UNIVERSITY OF THE RYUKYUS |
Principal Investigator |
勝山 直文 琉球大学, 医学部, 助教授 (50100920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 和彦 琉球大学, 医学部, 助手 (40253984)
戸板 孝文 琉球大学, 医学部・附属病院, 講師 (30237036)
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Keywords | 腎細胞癌 / 腫瘍浸潤リンパ球 / 養子免疫遺伝子治療 / In^<111> oxine / 核医学 |
Research Abstract |
研究目的:癌患者の癌転移の早期発見を全く新しい核医学的診断法により行う。平成9年の研究においてリンパ球の培養法についてはほぼ確立した。平成10年の研究にて実験的動物腫瘍としてVX2を家兎に移植したものを用いたが、VX2腫瘍細胞に対し自己リンパ球の免疫応答が全くされなかったために腫瘍へのRI標識リンパ球の集積が認められなかった。今年度明らかにしたいことは、腎細胞癌におけるRI集積群と非集積群の差異および腫瘍の大きさと検出率である。方法:家兎に腎細胞癌を皮下に移植し、腫瘍を作成し、抗腫瘍リンパ球を111In oxineで標識した。種々の腫瘍径の状態で、抗腫瘍リンパ球の集積状態を現有のシンチレーションカメラにて撮像した。結果:今回の実験では、1種類の動物腫瘍であるため、全ての腫瘍にRI標識リンパ球の集積が見られた。腫瘍径は1cm未満(平均0.7cm)、1〜2cm(平均1.3)、2〜3cm(平均2.5cm)のものを各々3例で行ったが、1cm以上では、全例に集積が見られ、1cm未満では3例中1例に集積が見られた。考察:今回は皮下に腫瘍を移植したために比較的小さな腫瘍径を検出可能であったが、臨床では2〜3cm径の大きさが必要お考えられた。結語:自己リンパ球の免疫応答がある腎癌ではRI標識リンパ球の集積が全例に認められた。動物実験では1cmの腫瘍径を核医学的に診断可能であった。なお臨床研究は平成10年度の本学医学部の倫理委員会において、平成9年に認められた本治療法が治療効果が少ないことにより、承認が取り消された。
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