1999 Fiscal Year Annual Research Report
冠動脈MR angiographyの基礎的ならびに臨床的研究
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09670953
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
似鳥 俊明 杏林大学, 医学部, 助教授 (90228247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 健一 杏林大学, 医学部, 助手
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Keywords | coronary vessels / MR / vascnlar studies |
Research Abstract |
我が国での冠動脈疾患への医師、国民の関心は年々増している。動脈硬化症が生活スタイルの西洋化に比例するかのように増加し、従来は罹患率が低かった虚血症心疾患に対する診断と治療は、現在では医療界の最大関心事の一つとなっている。心疾患は悪性腫瘍、脳血管性病変についで最近の本邦での死因の第3位にある。1998年のデータでは冠動脈撮影は年間約20万件、経皮的冠動脈形成術PTCAは6万件が行われている。冠動脈血流の非侵襲的スクリーニング検査、PTCA後のフォローアップ検査として、冠動脈MRAの実用化が期待されて久しい。われわれは従来発表してきた2D法から、研究の主体を呼吸同期を併用した3D coronaryMRAに比重を移し、正常ボランティアと臨床例を対象にgadopentetate dimeglumine持続静注法による撮像を行い、冠動脈描出能および狭窄病変に対する診断能の向上の有無を検討した。結果は正常血管では対象とする全てのセグメントにおいてsignal noise ratio,contrast noise ratioが向上し,視覚的評価でも描出能の向上が確認された。しかし狭窄病変に対する診断率には、有意な差が認められなかった。造影効果の不足が最大の原因と考えられ、造影剤の至適投与法の検討や短時間撮影法の導入が必須であると結論した。この成果は横山が日本磁気共鳴学会誌に発表した。また似鳥は本邦における冠動脈MRAのこれまでの研究成果のまとめをJ Magnetic Resonance Imagingに発表した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 似鳥俊明: "MRAによる冠動脈狭窄病変スクリーニングの意義"臨床画像. 15. 1473-1478 (1999)
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[Publications] 横山健一: "Gd-DTPA持続静注法による三次元coronary MR angiographyの冠動脈血流信号描出能および狭窄病変に対する診断能の検討"日本磁気共鳴医学会雑誌. 19. 336-344 (1999)
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[Publications] Toshiki Nitatori: "Coronary MR angiography-aclinical Experience in Japan"J,Magnetic Resonance Imaging. 10. 709-712 (1999)