1997 Fiscal Year Annual Research Report
幼若期のてんかん原性形成過程におけるα2アドレナリン受容体の作用機序に関する研究
Project/Area Number |
09670990
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
吉岡 伸一 鳥取大学, 医学部, 教授 (00191544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高須 淳司 鳥取大学, 医学部, 助手 (80243393)
竹尾 重紀 鳥取大学, 医学部・付属病院, 助手 (10283996)
前田 和久 鳥取大学, 医学部, 助手 (40283981)
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Keywords | α2アドレナリン受容体 / 扁桃核キンドリング / てんかん原性 / 幼若期 |
Research Abstract |
1.薬理実験 (1)生後14日齢のSD系幼若ラットを用い,α2作動薬のクロニジン,α2桔抗薬のヨヒンビン,イダゾキサン,ロ-オルシンを反復皮下投与しながら扁桃核キンドリング形成過程に及ぼす影響を比較検討した。その結果、クロニジンを投与した幼若ラットでは,後発射持続時間の累計値の延長と全般けいれんに至るまでの刺激回数の減少がみられた。このクロニジンの効果は,ヨヒンビン,イダゾキサン,ロ-オルシンのいずれかをクロニジンと同時に投与すると減弱した。またα2桔抗薬単独ではキンドリング形成過程に影響を及ぼさなかった。 (2)生後14日齢,21日齢,28日齢のSD系幼若ラットを用い,α2作動薬のクロニジンを反復皮下投与しながら扁桃核キンドリング形成過程に及ぼす影響を比較検討した。その結果,クロニジンは14日齢ではキンドリング形成を有為に促進し,逆に28日齢では有為に遅延した。 (3)生後14日齢,21日齢,28日齢のSD系幼若ラットを用い,ノルアドレナリン前駆物質のドロキシドパを反復皮下あるいは腹腔内投与しながら扁桃核キンドリング形成過程に及ぼす影響を比較検討した。その結果,ドロキシドパは14日齢ではキンドリング形成を有為に遅延し,28日齢では有為に促進した。 2.今後の研究計画 (1)生後14日齢,21日齢,28日齢,70日齢のSD系ラットを用い,扁桃核キンドリングを完成後,脳内モノアミン濃度の測定および脳内α2受容体結合アッセイ実験を行う予定である。
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