1998 Fiscal Year Annual Research Report
新たな甲状腺ホルモン作用機構の解明-シクロヘキシミド感受性を有する甲状腺ホルモン応答性遺伝子(ZAKI-4)
Project/Area Number |
09671044
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村田 義晴 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80174308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長屋 敬 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80262913)
神部 福司 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00211871)
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
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Keywords | 甲状腺ホルモン / 転写調節 / ヒト / シクロヘキシミド / 遺伝子 |
Research Abstract |
ZAKI-4は、ヒト皮膚線維芽細胞における甲状腺ホルモン(T3)応答性遺伝子として同定された遺伝子で、T_3添加によりZAKI-4遺伝子の転写は著しく促進される。このT_3による転写の促進は蛋白合成阻害剤であるシクロへキシミドで完全に阻害されることから、T_3はZAKI-4遺伝子の転写を促進する蛋白を誘導することにより作用を発揮するというこれまでに知られていないT_3作用機構が存在することが示唆された。本研究は、ZAKI-4遺伝子の調節領域を用いることによりT_3により誘導され、ZAKI-4遺伝子の転写を調節する因子を伺定することを目的に計画された。平成9年度の研究では、ZAKI-4の調節領域を含むゲノムDNAのクローニングを行い、ZAKI-4遺伝子の転写開始点を決定すると共に、転写開始点より上流約2.6kbにプロモーター活性が存在することを明らかにした。平成10年度においては、調節領域をさらに詳細に解析し、プロモーター活性とT_3による転写調節を担う領域が-28〜-4bpであることを特定した。次に、この25bpのDNA断片(TFZ-1)をプローブとしてゲルシフト解析を行うと、ZAKI-4が発現し、T_3による発現調節が認められたヒトグリオーマ細胞株(U-251MG)の核抽出物中にTFZ-1に結合する蛋白が存在することが確かめられた。この蛋白はサウスウエスタン解析により分子量約45,000であり、T_3によってその発現が増加することが示された。したがって、このTMZ45と命名した蛋白は、我々が同定しようと考えているT_3作用を媒介する蛋白である可能性が高いと考えられたので、現在、酵母を用いたワンハイブリッドシステムにより、この蛋白をコードする遺伝子のcDNAのクローニングを試みている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.SIDDIQ: "Tissue distribution of novel thyroid hormone-responsive gene, ZAKI-4, in the rat and its ontogenic expression in the brain." Environmental Medicine. 42・1. 54-56 (1998)
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[Publications] R.E.WEISS: "Thyroid hormone action on liver, heart, and energy expenditure in thyroid hormone receptor β-deficient mice." Endocrinology. 139・12. 4945-4952 (1998)
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[Publications] T.NAGAYA: "Intracellular proteolytic cleavage of 9-cis-retinoic acid receptor α by cathepsin L-type protease is a potential mechanism for modulating thyroid hormone action" The Journal of Biological Ctemistry. 273・50. 33166-33173 (1998)
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[Publications] S.YAMAGUCHI: "Glucocorticoids increase retinoid-X receptor alpha (RXRα) expression and enhance thyroid hormone action in primary cultured rat hepatocytes." Journal of Molecular Endocrinology. 22. 81-91 (1999)