1997 Fiscal Year Annual Research Report
離島におけるビタミンE転送蛋白欠損症の背景調査とその対策
Project/Area Number |
09671079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
赤石 治美 日本医科大学, 医学部, 助手 (10287675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 治久 日本医科大学, 医学部, 助手 (20267206)
永島 幹夫 日本医科大学, 医学部, 助手 (50198321)
福生 吉裕 日本医科大学, 医学部, 助教授 (30150733)
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Keywords | ビタミンE転送蛋白 / ビタミンE / 遺伝性疾患 |
Research Abstract |
経過報告 ・会議の開催:ビタミンE転送蛋白欠損症の臨床疫学調査を行なうにあたり、八丈町町長、町役場職員、保健所長、保健婦と、インフォームドコンセントに関する協議を持った。(97年7月3日、八丈町役場)。個人のプライバシー保護と疾患予防に関しての調査システムの確立について検討した。臨床医療調査班員4名(大学側)、町側の責任者(町長と健康増進課職員)が担当することが決められた。 ・対策システムについて: 1)ビタミンEについてのて啓蒙活動の強化。講習会の開催などで遺伝性疾患への知識の普及。 2)栄養面から改善を図る。 3)健診時での臨床調査。 4)町立病院の協力の下にビタミンEの投与を行なう。 ・臨床調査活動について(97年11月13日〜16日):健診時を活用し総受診者(802名)のうち9名のビタミンE転送蛋白欠損ヘテロ患者が発見された。9名全員に血液一般、生化学脂質検査、HbA1c、分子凝固系検査、VE濃度、さらにレプチン濃度の測定を行なった。 患者の内訳は、高血圧併発5名、パーキンソン病併発1名、肝機能異常2名であった。パーキンソン病併発者に対しては頭部CT、MRI検査を追加した。 ・尚、健診に於いて骨粗鬆症と尿中電解質の継続調査を行なっているが、今回よりビタミンE転送蛋白欠損ヘテロ患者における尿中電解質に関しても検討を加える。 ・今後の調査の方向性:八丈町立病院の協力のもとに、ビタミンE転送蛋白欠損症の疾患特異性の検討と、健診を受けなかった対象者への訪問調査を行ない、インフォームドコンセントを取り付けた上で、家系調査と臨床個人カルテの作成に取り組み、疾患発症との関係を追及する。さらに、ビタミンE補給を行ない積極的な予防対策を展開する。
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