1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671088
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
青野 幸子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 主任研究員 (20231780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 祥子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 周生期学部, 助手
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Keywords | ギルバート症候群 / 体質性黄疸 / 高ビリルビン血症 / ビリルビン / UDPGT遺伝子 / TATA box / 変異 / ビリルビン:UDP-グルクロン酸転位酵素 |
Research Abstract |
ギルバート症候群患者では、ビリルビン:UDP-グルクロン酸転移酵素遺伝子のエクソンおよび調節領域(TATA box)に変異があることが報告されている。我々は、既に20例近くの患者について遺伝子解析を行っている。女性ではエクソンとTATA boxにおける変異が別々の染色体にある場合のみギルバート症候群になり、男性では片方の染色体のみに変異(エクソン上)がある場合でもギルバート症候群になることを、昨年報告した。しかし、患者の家族の遺伝子解析を行っているうちに、患者と同様に両方の染色体に変異がある場合でも、正常レベルと変わらないビリルビン値を示す例(男性)が発見された。なぜ、このような現象が起きるのか、遺伝子レベルで説明できないのが現状である。ギルバート症候群のモデルマウスを作製し、解析を行うことが、ギルバート症候群を完全に解釈し、ビリルビン代謝機構を解明する最短の道であると思われる。我々はギルバート症候群のモデルマウスを作るために、マウスゲノム遺伝子のクローニングを行っているところであり、現在その一部がクローニングできたところである。 我々は新たなギルバート症候群患者を検索するために、この1年間で約100例の新生児の膀帯血からDNAを採取した。高ビリルビン値を示す新生児のうち、原因がわからないものが数例見つかっている。現在、その数例に焦点を絞って遺伝子解析を行っており、ビリルビン値と遺伝子異常との関連性について検討を行っている。
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[Publications] Aono, S. et al.: "Genomic organization and expression pattern of mouse neuroglycan C in the cerebellar development"J. Biol. Chem.. 275. 337-342 (2000)
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[Publications] Oohira, A. et al.: "Molecular interactions of neural chondroitin sulfate proteoglycans in the brain development"Arch. Biochem. Biophys.. 374. 24-34 (2000)
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[Publications] Aono, S. et al.: "Neuroglycan C, a part-time proteoglycan, in the central nervous system"Connective Tissue. 32 (in press). (2000)
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[Publications] 慶野宏臣、他: "「遺伝子治療開発研究ハンドブック」Gunnラット(Crigler-Najjar症候群I型モデル動物)"エヌ・ティー・エス社、日本遺伝子治療学会編. 1061(1021-1023) (1999)