1997 Fiscal Year Annual Research Report
粗面小胞体円における変異分泌蛋白の分解に関するプロテアーゼの研究
Project/Area Number |
09671097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
広沢 信作 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (50143574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 晃 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00281717)
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Keywords | 変異蛋白 / プロテアーゼ / α2-プラスミンインヒビター / 粗面小胞体 |
Research Abstract |
分泌蛋白の一つであるアルファ2プラスミンインヒビター(α2-plasmin inhibitor、以下α2PIと略す)は、線溶系の重要な因子である。日本における一家系の異常は、1塩基の挿入によるフレームシフトにより、C末端の12個のミノ酸が178個の別のアミノ酸に置換される。変異分泌蛋白は粗面小胞体の膜を通過して、膜内に移行するが、粗面小胞体の内に留まる。今回の研究は、粗面小胞体を用いて、変異蛋白の分解メカニズムについて研究した。 1)コンストラクトの作製と粗面小胞体の分離精製 正常のα2PIのcDNA、そして、変異を導入したα2PIのcsDNA(α2PI-Nara)を、T7のプロモーターを上流に持つベクターpBlueScriptに挿入した。粗面小胞体の分離精製は、WalterおよびBlobelらの方法に従い、犬の膵臓より精製した。 2)mRNAの合成とin vitro translation T7のプロモーターを利用して、キャップが付いたmRNAを合成した。mRNAを、ウサギの網赤血球ライセ-トを用いたin vitro translationの系にて、翻訳を行い、蛋白合成させた。網赤血球ライセ-トに、^<35>S-メチオニン、アミノ酸混合物(メチオニン抜き)そして粗面小胞体を加え、25℃にて40分反応させた。40分の反応後、RNaseを添加して、蛋白合成を停止させ、移行した蛋白の分解について、時間経過を追ってみた。粗面小胞体を加えることにより、バンドが4本みられた。これは小胞体内に移行するときに、シグナルペプチドが切れ、内部で糖鎖の付加が行われていることを示している。作用時間を変えて変異蛋白の易分解性を検討してみると、正常蛋白ではバンドの濃さは変わらないが、変異蛋白では1-2時間以内に分解されることが確認された。 3)インヒビターの影響 変異蛋白(α2PI-Nara)の分解に関与しているプロテアーゼについて、セリンプロテアーゼのインヒビター(TRCKやTLCKなど)システインプロテアーゼのインヒビター(ALLNやALLMなど)を添加して、分解を抑制するかについては、現在検討中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shibakura M et al: "Anticoaguant effeits of synthetic retinoids mediated via different receptors on human leukemia and umbilical vein endothelial cells" Blood. 90・4. 1545-1551 (1997)
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[Publications] Shibakura,M et al: "A retinoic acid receptor-α(RARα) selective,agonist modiates procoagulant activity of acute promyelocytic cells and induces their differentiation into neutrophils" Blood. 91・2. 724-725 (1998)
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[Publications] Hasenqiqigel Q. et al: "Urinary pro coagulant activity and tissue factor levels in patients with diabetes mellitus" Haemostasis. 27. 57-64 (1997)
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[Publications] 小山高敏, 広沢信作: "治療" 南山堂, 879.(732-733) (1998)