1998 Fiscal Year Annual Research Report
好塩基球・好酸球共通前駆細胞の分化・成熟におけるサイトカイン・転写因子の役割
Project/Area Number |
09671102
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
古川 達雄 新潟大学, 医学部附属病院, 助教授 (00272849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 正 新潟大学, 医学部附属病院, 助教授 (30170161)
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Keywords | APL cell line / ATRA / 好中球 / 好酸球 / 好塩基球 / SHP-1 / 顆粒球分化 |
Research Abstract |
1. 白血病細胞株の分化誘導と分化形質発現の制御。 我々が樹立した急性前骨髄球性白血病細胞株HT93を用いATRA添加後と各種サイトカインを併用して培養し、その増殖および分化形質発現を調べた。その結果、ATRA+G-CSFの存在下では、好中球系への分化形質を有した。一方ATRA+GM-CSF、ATRA+IL3またはATRA+IL5の存在下では、8日目になると8割の細胞が好酸球様の形態を示し、このことは、eosinoperoxidaseの発現や、1uxol fast blue染色のデータからも確認された。これらのデータは、血球細胞の分化においては、添加したサイトカインによって、その分化が制御されることを示唆するものと考えられた。 2. 分化に特異的なシグナル伝達の解析 APL細胞株(HT93,HL60)の顆粒球系分化に伴う細胞内SHP-1チロシンホスファターゼの発現の検討を行った。その結果、ATRA添加ではHL60、HT93両者とも顆粒球系への分化を認め、それに伴いSHP-1の発現および活性増加が認められ、DMSO添加ではHL60においてのみ顆粒球分化とSHP-1の発現および活性増加が認められた。顆粒球分化、増殖抑制とSHP-1発現とが密接に関連していることが明らかになった。 3. Basophil,Eosinophilにおけるperoxidase 我々は、immature basophil cell lineとしてKU812-Fを用いて、IL3,GM-CSF等の添加による、basophi1分化で発現するeosinophil peroxidaseを証明した。このことはBasophilにおけるperoxidase activityはeosinophil peroxidaseによることを示唆しており、BasophilとEosinophilの分化を考えるうえで示唆に富む知見である。
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[Publications] Kenji Kishi: "Hematopoietic cytokine-dependent differentiation to eosinophilis and neutophils in a newly established acute promyelocytic leukemia cell line with t(15;17)." Experimental Hematolgy. 26. 135-142 (1998)
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[Publications] Masayoshi Masuko: "Expression of eosinophil peroxidase in the immature basophil cell line KU-812-F." Leukemia Research. 23. 99-104 (1999)
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[Publications] Yumiko Uesugi: "Involvement of SHP-1,a phosphotyrosine phosphatase,during myeloid cell differentiation in acute promylocytic leukemia cell lines." European Journal of Haematology. 62(印刷中). (1999)