1998 Fiscal Year Annual Research Report
微小残存白血病(MRD)形成におけるMRP-1/CD9の機能解明
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09671141
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Research Institution | Tazuke Kofukai Medical Research Institute |
Principal Investigator |
八木田 正人 財団法人 田附興風会, 医学研究所第2研究部, 部長 (60220125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 正幸 財団法人 田附興風会, 医学研究所第5研究部, 部長 (90250076)
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Keywords | MRP-1 / CD9 / AML患者予後 / 予後不良因子 |
Research Abstract |
今回、我々はMRP-1/CD9発現と急性白血病患者予後に関する多施設協同研究(関西医科大学第一内科、神戸中央市民病院、田附興風会医学研究所による)を平成10年度に施行し、急性白血病(AML and ALL)におけるMRP-1/CD9発現と白血病患者予後との相関を検討した。 これまで急性白血病52例におけるMRP-1/CD9発現(Flow cytometryによる)は25例において腫瘍細胞の50%以上が陽性であった。FAB分類別にみると、AML一Mlの15例中8例、AML一M3の8例中5例、AML-M4,5症例の12例中9例,ALLの3例中3例がMRP-1/CD9陽性であったが、AML-M2では11例中全例が陰性であった。治療との相関をみると、MRP-1/CD9陽性AML-Ml症例8例中6例およびMRP-1/CD9陽性AML-M4,5の9例中6例は寛解不成功および再発例であった。また、これらAMLl,4,および5症例群では明らかにMRP-1/CD9陽性例において生存期間の短縮が観察された。これまでの結果は白血病においてMRP-1/CD9の発現自体が病気の再発進展に係わる予後不良因子であることを示唆した。今後、より症例数を増やし、MRP-1/CD9発現と急性白血病の予後との関係について、多因子解析を含めさらに検討を加える。
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