1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671151
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高市 憲明 東京大学, 医学部・附属病院分院, 講師 (00175423)
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Keywords | NHE / Na / H交換輸送体 / アミロライド / LLC-PK1細胞 / BCECF / OK細胞 |
Research Abstract |
いくつかのNa/H交換輸送体(Na/H exchanger,NHE)isoformがクローニングされている。それぞれのisoformにはamilorideなどのinhibitorに対する感受性や上皮細胞における局在などにおいて違いが認められる。哺乳動物の上皮細胞においてはamiloride高感受性のNHE-1は基底側膜にamiloride低感受性のNHE-3は管腔側に発現していると一般的に考えられているが、特に外因性NHEをtransfectした場合必ずしも意見の一致をみていない。そこで私たちは、collagenでcoatしたfilter上に培養した上皮細胞の管腔側・基底側の両側のNHE活性を分離測定するシステムを確立した。そして腎尿細管由来LLC-PKl細胞には管腔側・基底側の両側に内因性NHE-1活性が存在し、NHE-1 cDNAに対するアンチセンスオリゴをtransfectさせると基底側膜NHE活性のみが低下したことから、LLC-PKl細胞の内因性NHEの内基底側膜のもののみがNHE-1であると結論した。一方別の腎尿細管由来のOK細胞にはNHE-3のみが発現していると考えられている。私たちは、OK細胞において内因性のNHE-3活性は管腔側優勢に発現しているが、metallothionein promoterの制御下に挿入したヒトNHE-1 cDNAをtransfectし、Zn++により急性誘導すると、NHE-1由来のamiloride高感受性のNHE活性は基底側に優勢に発現することを明らかにした。従って、NHE-1自体にOK細胞においては基底側へとtargetされるsignalが存在すると思われる。
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Research Products
(1 results)