2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671151
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
高市 憲明 東京大学, 医学部・附属病院分院, 講師 (00175423)
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Keywords | MDCK細胞 / DNAチップ / differential display / コラーゲンゲル / フィブロネクチン / 尿細管 |
Research Abstract |
上皮細胞ではさまざまな膜蛋白が上皮側および基底側に特異的に局在することが、物質の方向性輸送などの上皮細胞機能を果たすうえで極めて重要である。腎尿細管細胞においては、嚢胞形成時などに尿細管の形態異常と同時に膜蛋白の局在異常が生じることが知られており、尿細管の形態形成異常と膜蛋白の局在には何らかの関連があると思われる。腎尿細管由来細胞であるMDCK細胞は、コラーゲンゲル中で3次元的に培養すると、通常、腎嚢胞に類似する嚢胞を形成し管状構造は呈さない。管状構造を生じさせる因子としてはHGFしか知られていない。我々はMDCK細胞のクローン化をしてゆく過程において、牛胎児血清依存性に尿細管様の管状構造を呈する細胞(C4)と、嚢胞を形成する細胞(C1)を分離することができた。これらの細胞のmRNAの発現の違いを、約9000の異なるcDNAを固定したDNAチップを用いて体系的に検討した。ほとんどの輸送蛋白、ホルモンレセプターの発現には差が無く類似の尿細管細胞機能を保持していると考えられた。PKD1,2の発現に有意差は認めなかった。HGFの有意な発現は共に認めなかった。HGFレセプターの発現に有意差は認めなかった。細胞外基質ではcollagen、lamininの発現には差が無かったが、fibronectinの発現がC1では低下していた。fibronectin発現低下が嚢胞形成に関与している可能性が示唆される。
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