1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671215
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
美甘 晋介 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10107435)
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Keywords | NK / IgG / CD16 / CD25 / 粘着 / 細胞死 / 増殖 / IL12 |
Research Abstract |
活性化NK細胞によるRosenbergらのLAK療法は一世を風靡したが単純な適用には限界があった.一方,VujanovicらはIL2単独刺激による粘着性NKの増殖法を開発した.このA-NKはPBMCの1-4%程度しか回収できないが,LAKより活性が一桁高く,1000倍に増殖できる.最近,彼らは末梢血幹細胞移植と併用している.NKはFcRを介する刺激で活性化と同時に顕著な細胞死を起こす.我々はPBLを固相化IgGで刺激してNKを活性化し,細胞死を克服すると同時に高回収率で分離精製する簡便な方法を,次のような検討により開発した.1.PBMC/PBLのIL2単独刺激で得られるA-NKは少数だが,同時に固相化IgGで刺激すると大部分のNKが粘着した.2.刺激開始時に混在するMOおよび血清類に依存して1dcにNKの細胞死が起こった.MO3%程度,FCSが適切であった.3.刺激により一過性にCD16を喪失したNKがCD25を発現し,活性化の指標となった.4.刺激時にT細胞が共存すると1dcの細胞死が抑制され,2.5hの共存が必要十分であり,この時点で非粘着細胞を除去して高純度の粘着NKが得られた.5,粘着NKは刺激開始6-8hで自然剥離し,1dcには残存Moの周囲でclusterを形成したが,このときさらに細胞死が起こった.6.自然剥離細胞を残存する粘着Moから分離回収して培養すると,細胞死は免れたが活性化率が著しく低下した.このMoの促進的効果はIL12で代替えできた.7.以上はFCSを用いたが,非働化新鮮自己血清で代替えできた.以上の検討より,PBMC中の大部分のNKを回収し,培養18日で1000倍程度に増殖する高純度高活性のNK増殖法が確立された.腫瘍免疫に於けるNKの役割はー意的には決められないようであるが,virus感染のfirst defense mechanismとして依然重要な細胞である.本法の治療的応用が期待される.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Shinsuke Mikamo: "Development of a novel method for the selective expansion of human NK cells using immobilized IgG" Annual Report 1997,The Institute of Medical Science,The University of Tokyo. 191-192 (1998)