1998 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌細胞のホルモン依存性喪失過程におけるアポシーシスの関与について
Project/Area Number |
09671232
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Research Institution | University of Tokushima |
Principal Investigator |
駒木 幹正 徳島大学, 医学部付属病院, 講師 (60215382)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 仁司 徳島大学, 医学部, 講師 (40219605)
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Keywords | DMBA乳癌 / ラット乳癌 / ホルモン依存性 / ER / ERmRNA / ISHH |
Research Abstract |
7,12-dimethylbenz[a]anthraccne(DMBA)誘発Sprague-Dawley(SD)ラット乳癌モデルは腫瘍発生初期の腫瘍細胞にホルモン依存性がみられるが、その増殖過程においてホルモン依存性が低下・消失する。前年度の科研費研究により、癌抑制遺伝子蛋白p53およびアポトーシス抑制遺伝子蛋白Bcl-2の発現を腫瘍細胞と正常乳腺細胞において観察した。結果、腫瘍細胞ではホルモン依存性の低下・消失とともにp53は発現を強め、Bcl-2は発現を低下させたが、正常乳腺細胞では有意な経時的変化がみられなかった。 本年度は、冷凍貯蔵したDMBA誘発ラット乳癌検体および正常乳腺組織について、今年度作製可能であったラットERmRNAプローブを用いてIn situ Hybridization HistochemistryによりERmRNA局在の検索を行った。 (1) 腫瘍組織におけるERmRNA、p53mRNA局在の検索 腫瘍の増大に伴った経時的観察では、腫瘍細胞の核内に当初多くみられたERmRNAは経時的に低下したが、個体による変動が多く、3cm大の腫瘍においても核内にERmRNAがみられるものもあった。 (2) 正常乳腺組織におけるERmRNA局在の検索 正常乳腺細胞では経時的一定して核内にERmRNAの局在がみられたが、とくに終末乳管から腺房においてよく観察された。その発現レベルはERmRNA陽性腫瘍細胞に比して有意に低かった。
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