1997 Fiscal Year Annual Research Report
免疫寛容誘導に果たす移植片に存在する細胞(樹状細胞)と骨髄キナラ細胞の機能の解析
Project/Area Number |
09671246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
渡部 浩二 北里大学, 医学部, 助教授 (10118854)
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Keywords | Lymphoid Irradiation / donor骨髄移植 / FK506 / Chimerism / Presenvation |
Research Abstract |
組織不適合間のbeagle成犬を用いて同種移植片(腎)をいかにして生着延長させ、免疫寛容を獲得させるかをテーマにして臨床応用可能なモデルの完成を目指している。方法は、イ)recipient(R)に術前処置として(R)のリンパ組織へ4MeVaLinacによるX線の選択的照射法(FLI)、ロ)腎移植時に腎donor(D)からの骨髄分画細胞移植(BMT)、ハ)術後、小量のFK506の筋注投与。以上のイ)ロ)ハ)の3者併用法である。 1,FLI(150rad/日、10日間、計1500rads)、腎移植に腎(D)からのBMT、術後FK506、0.08mg/kg/d、連日90日間投与法により、chimera導入例4/9例では、(D)皮膚移植片(SG)のみ生着するという免疫寛容が得られた。 2,自家移植では成功している腎の3日間保存法を本法に応用するため、また出来る限り照射の期間を短縮させるため、FLIの条件を150rad/日、3日間計450radsに同定し、BMTに併用するFK506の投与法を(1)、術後2週間は0.16mg/kg/d、4週目まで半減してo.o8mg/kg/d、以降さらに半減して0.04mg/kg/dを90日目まで投与した。本法ではFK506の効果が顕著であり、しかもFLIとの併用で長期生着、免疫寛容例が2/6例に発現したが、BMTの効果は発現されなかった(骨髄chimeraは導入されなかった)。(2)、FLI、150rad/日、3日間、BMTに併用するFK506の投与量を0.08mg/kg/d90日間投与に設定したところ、現在3/4例に長期生着が得られつつある。BM-chimerismが導入される例もあり、皮膚移植によるmonitoringでは(D)SGが3rd-partyに比し生着延長する傾向を示し、現在、本群の腎および皮膚移植片の生着を骨髄chierismの関連を検索中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K.Watanabe,et al.: "The Prolongation effect of FK506 on the survival of 3-days preseroed kidney allografts in dogs" Transplantation Proceedings,in press.(1998)
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[Publications] K.Watanabe,et al.: "The synergistic effect of short-term fractionated lymphoid irradiation with initial high doses it FK506 on the induction of tolerance to kidney allogratts in dogs." Transplantation Proceeding.30・1. 9-11 (1998)
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[Publications] 渡部浩二 他: "術前全リンパ組織分割照射および術後FK506投与によるイヌ腎移植における免疫寛容誘導法" Proc.Imm.Soc.Immunology. 27. 346- (1997)
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[Publications] 渡部浩二 他: "成犬の同種移植に免疫寛容を誘導させる術前リンパ組織短期間照射および術後506の併用投与法" 移植(総会臨時号). 32. 169- (1997)
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[Publications] 渡部浩二: "死体腎移植における術前リンパ組織照射とFK506投与による免疫寛容誘導法" 日本外科学会雑誌(臨時増刊号). 98. 405- (1997)