1998 Fiscal Year Annual Research Report
免疫寛容誘導に果たす移植片に存在する細胞(樹状細胞)と骨髄キナラ細胞の機能を解析
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09671246
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
渡部 浩二 北里大学, 医学部・免疫学, 助教授 (10118854)
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Keywords | Iymphoid lrradiation / Donor Bone Marrow Cells / FK506 / Chimerism / PCR SSCP |
Research Abstract |
臨床臓器移植に免疫寛容を導入すべく、より安全な免疫学的方法の開発をbeagle犬を用いて検討している。基本的には、recipient(R)の術前処置として(1)全身のリンパ組織に選択的にX線の照射(FLI)、(2)腎同種移植時に腎donor(D)からの骨髄細胞移植(BMC)(3)術後、短期間(3ケ月間)のFK506(FK)の連続筋注投与(0.08mg/kg(a)の3者併用法である。現在のところ、最も(R)への負荷が少ない、安全な方法として、(1)は150rad/d、3日間計450rad、(2)腎移植時直前にBMCCPHA uouresponding骨龍幹細胞2×10^8個/20mlの諍入、(3)はFK0.08mg/kg/dの3ケ月間投与法、以上3者の組み合わせを施行している。現在、雌雄が異なりリンパ球混合培養法で組織不適合のpair間で移植を行ない、3ケ月間のFKの投与を中止後も機能良好で生着している群について生着延長因子の解析を行ない、かつ免疫学的モニタリングに用いる況虚移植(SGT)において(D)と固定した3rd Party(T)のSGの生着動態を検討している。1群、(1)(2)(3)併用群では、9例、平均生着日数は>204.3日(1999.1.29現在)その中3例は>609日>464日>112日生着中、BMCC-1の立群(1)と(3)の併用では、8例、平均生着日数は52.5日、最長112日生着したが、全て把握されている。I群の9例中、雌雄の異なる組み合わせでChimerismが、karyotypingで判定可能な3例では、全てchimerismの発現がみられた。また、膝容部のリンパ節における照射前と照射後のリンパ節内に存在するリンパ球をみると、chimerismが発現した個体の同リンパ節内には、BMCによる生着していた、(D)細胞と考えられる細胞による(D)特異的なMLRの反応をのみ抑制効果がみられた。本法による生着延長はBMC(D)を介する免疫豊容現象に基づくものであることを示唆する結果であった。現在、組織適合度に関しては、PCR-SSCP(single strand conformatim pelymorphism)法により適合度(0、1、2msmatch)を3型に分類し、現在ratrospectioeに生着成績との関連を検討している。また、長期生着(免疫寛容)を果たした皮膚主結正〓〓の(D)細胞の割合をY-chvemosome DNA probeを用いiu situ hybuidizationで同定し、とくにBMC(D)の役割について検討中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Watanabe et al.: "prolongation effect of FK506 on the survival of 3-day preserved kidney allografts in dogs" Transplantation Proceedings. 30(7). 3603-3605 (1998)
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[Publications] 渡部浩二他: "成犬の腎移植をモデルにした免疫寛容導入法" Proc.of the Jap.Soc.for Immunology. 28. 371 (1998)
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[Publications] 渡部浩二他: "死体腎移植へ応用可能な成犬をモデルにした免疫寛容の導入法" 第34回日本移植学会総会臨時号. 33. 161 (1998)
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[Publications] 渡部浩二他: "大型動物(イヌ)による免疫寛容モデルに関する研究" 平成9年度厚生科学研究費補助金 免疫アレルギー等研究事業(臓器移植部門)研究報告書. 18-23 (1998)