1999 Fiscal Year Annual Research Report
不死化ヒト用細胞を用いたハイブリッド型人工肝臓の作製
Project/Area Number |
09671254
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
片山 時孝 東海大学, 医学部, 助手 (40214332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 義人 東海大学, 医学部, 助教授 (30072408)
猪口 貞樹 東海大学, 医学部, 助教授 (60160008)
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Keywords | 初代培養 / ヒト肝細胞 / アデノウイルスベクター / 不死化 / SV40T抗原 / ハイブリッド型人工肝臓 |
Research Abstract |
【目的】初代培養肝細胞を用いたハイブリッド型人工肝臓の研究開発が進んできている。しかし初代培養肝細胞は、通常の培養条件では数週間程度しか維持させることができず、次々と死滅していく。また初代培養肝細胞は安定供給も難しく、これらのことが初代培養肝細胞を用いたハイブリッド型人工肝臓作製にあたっての大きな制限となっている。私は、アデノウイルスベクターを用いるとラットおよびサルの初代培養肝細胞にSV40初期遺伝子を導入、形質転換させ得ること、長期培養、不死化さらに大量培養が行えることを見いだした。今回同様の方法によりヒト肝細胞の不死化(平成9年度)およびこれを用いたハイブリッド型人工肝臓の作製を試みた。 【方法・結果】不死化ヒト肝細胞をpoly-N-p-vinylbenzyl-β-D-lactonamide(PVLA)修飾シャーレ上での3次元培養を試みた。PVLA修飾シャーレ上での単層培養は安定し行えているが、3次元培養は安定して行えていない。これには密度の問題が関与していると考えられる。至適3次元培養の条件を検討中である。 【結語】単層培養では経時的に肝細胞機能が減弱していくことが平成10年度の研究で明らかとなった。このため今後は、機能をよりよく温存する可能性が高い高密度3次元培養を用いたハイブリッド型人工肝臓の作製を試みたい。
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