1998 Fiscal Year Annual Research Report
超冷凍保存法を用いた同種耳介軟骨移植に関する実験的研究
Project/Area Number |
09671259
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
宮脇 剛 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70246445)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武石 明精 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00256405)
平瀬 雄一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00181157)
|
Keywords | 同種移植 / 軟骨保存 / 超冷凍保存 |
Research Abstract |
平成9年に確率した超冷凍保存法により家兎耳介軟骨を保存し3ヵ月以上の保存期間をおいて同種家兎の皮下に移植しその移植片の経時的変化を組織学的に観察検討を行った.これは平成9年度に移植後12週までの実験結経過に引き続き、移植後40週までの移植片の経過を観察したもので、新鮮自家組織移植群(A)、新鮮同種移植群(B)、超冷凍保存組織移植群(C)の3群について検討を行った. 結果: 病理組織学的には(A)群では移植後32週までの観察で炎症所見を認めず、移植軟骨に組織学的変化は認めなかった. (B) 群では移植後1〜2週より40週に至まで軟骨周囲の結合織に明らかな炎症細胞浸潤を認めた.この炎症細胞は12週以降に徐々に軟骨膜内に浸潤していくが、軟骨膜を超えて軟骨細胞層に達することはなく、32週以降に軟骨細胞核は消失し軟骨器質の部分的な断裂や脂肪織の侵入など軟骨の破壊と考えられる所見が見られた. (C) 群では移植後1〜2週の早期に軟骨膜の外層までの極軽度の炎症細胞浸潤を見たが4週以降には炎症所見は消失した.以後40週に至まで緩徐に軟骨細胞核の減少を認めた.
|