1997 Fiscal Year Annual Research Report
超冷凍保存同種神経移植の臨床応用前段階としてのサル実験モデル
Project/Area Number |
09671260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
内田 満 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (00176695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 淳也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (30256440)
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Keywords | 冷凍保存 / 同種移植 / 末梢神経 |
Research Abstract |
ニホンザルを用いて尺骨神経の同種移植実験を待った。6頭のニホンザルを2群に分け、第1群は冷凍保存同種神経移植、第2群は新鮮同種神経移植を行った. 1.第1群(冷凍保存同種神経移植) 採取した尺骨神経を1.4モルのグリセリン内に1時間浸漬し凍結保護処理を行ったのち、コンピューター制御プログラミングフリーザ-により段階的に-70℃まで凍結し、一196℃液体窒素保存タンク内に保存した。冷凍保存した神経を4℃まで急速に融解したのち、4℃の生食水に1時間浸漬し凍結保護物質を除去した。解凍操作を終了した長さ3cmの神経を、他のニホンザルの尺骨神経に作製した1cmの神経欠損部位へ移植して手術用拡大ル-ペ使用下に8-0ナイロン糸を用いて神経外膜縫合を行い、移植神経を端々縫合した。創は筋膜縫合、真皮縫合、皮膚縫合を行って閉鎖した。移植を受けたニホンザルはcage1個に1頭ずつ飼育した。神経移植手術およびその後の移植神経の電気生理学的検索はいずれもケタミンによる麻酔下に施行した。 2.第2群(新鮮同種神経移植) 採取した長さ3cmの尺骨神経を、何ら処置を行わず、ただちに他のニホンザルの尺骨神経に作製した1cmの神経欠損部位へ移植した。麻酔方法および神経縫合、創閉鎖の方法は第1群と同様に行い、その後の飼育もcage1個に1頭ずつ第1群と同様に行った。 今後第3群として、免疫抑制剤を投与したニホンザルに新鮮同種神経移植を、第1群、第2群と同様の方法で行う予定である。
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