1999 Fiscal Year Annual Research Report
肝癌に対する抗癌剤肝動脈内投与とグルタチオンの門脈内投与の併用療法
Project/Area Number |
09671286
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
五関 謹秀 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (10192072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 聡 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (60242187)
寺本 研一 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (80197813)
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Keywords | 肝癌 / 抗ガン剤 / 動注 / 門脈内投与 / グルタチオン |
Research Abstract |
肝癌に対するADM肝動脈内投与、GSH門脈内投与による腫瘍、肝組織、静脈血ADM濃度の変化および抗腫瘍効果の比較。 a)家兎肝癌モデル(VX2腫瘍を肝に移植したもの)を対象に、肝動脈からADMを1mg/kg one shotで投与し,同時に門脈内へGSH製剤を投与したGl(+)群と非投与のGl(-)群における,腫瘍組織および肝組織および静脈血におけるADMの濃度を経時的に測定した。 動注前、5分後、10分後、15分後、20分後、25分後、30分後、45分後と経時的に、肝組織および下大静脈血を採取し、ADM濃度をHPLC法にて測定した。b)同じ肝癌モデルを対象に,同量のADMを肝動脈内に、GSH製剤を門脈内へ投与したGl(+)群と非投与のGl(-)群における抗腫瘍効果について比較検討を加えた。 (結果)a)(1)腫瘍におけるADM濃度はGl(+)、Gl(-)のいずれの群ADM動注後ほぼ同様な値を示し5〜10分後最高値を示した。(2)Gl(+)群で肝組織におけるADM濃度はGl(+)群に比して高い傾向を示した。(3)静脈血におけるADM濃度は、Gl(+)群、Gl(-)群の間にほとんど差は見られなかった。 b)坦癌家兎の平均生存口数は、Gl(+)群(n-6)で18.6±7.3口,Gl(-)群(n-6)で16.4±6.3口とGl(+)群で僅かに延長する傾向が見られたが、有意な差は見られなかった。
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