1997 Fiscal Year Annual Research Report
肝切除後の肝小葉構造再構築における細胞外マトリックスの関与
Project/Area Number |
09671299
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
川原田 嘉文 三重大学, 医学部, 教授 (40024814)
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Keywords | テネーシン / 細胞外マトリックス / 肝切除 / 肝再生 / 小葉構造 / remodeling / BrdU-laveling index / 免疫組織染色 |
Research Abstract |
(1)C_3Hテネイシシ(TN)遺伝子欠損マウス(雄性・10〜12週齢・体重:20〜25g): TN-/-群と(2)C_3H野生型マウス(雄性・ 10〜12週齢・体重:20〜25g):TN+/+群,にそれぞれ肝切除(Higgins&Andersonの70%肝切除)を施行。術前,術後1,2,3,5,7,14,21,24日に犠牲剖検し,(1)全肝・残存肝重量,(2)残存肝再生率,(3)残存肝蛋白含有量,(4)肝細胞のBrdU摂取率(laveling index),(5)HE染色および免疫組織染色による残存肝の小葉構造を検索して,TNの残存肝再生ならびに小葉再構築に対する関与をまず検討した。 その結果,TN-/-群における肝切除後残存肝の(1)肝湿重量,(2)肝湿重量/体重,(3)形態的再生率は,いずれもTN+/+群に比して,有意に低値を示した。また(4)肝細胞BrdU-laveling indexもTN-/-群ではTN+/+群に比して有意に低値であり,しかも(5)肝細胞の蛋白含有量は両群間に差を認めなかったことから,TNは肝切除後の肝再生に対し促進的に作用し,あるいは促進因子の発現を制御している可能性が示唆された。一方,(6)HE染色および免疫組織染色にて残存肝における小葉構築とTN発現との関係を検討すると,再生肝の小葉構造は両群間に差はなかったが,TN+/+群の抗TN抗体染色では主に中心静脈近傍の類洞壁にTNの発現を認め,特に肝切除後早期に発現が増強しており,細胞外matrixにありながらTNの発現が肝細胞増殖に強く関与することが示唆された。
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