1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671324
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
帆北 修一 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 助手 (60274833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
愛甲 孝 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60117471)
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Keywords | 胃癌 / 腹膜播種 |
Research Abstract |
A:基礎的研究 1)in vitroでの研究では腹膜中皮細胞と癌細胞の関連を検討する上で,手術の切除材料より腹膜中皮細胞の培養を試みた.ヒトの腹膜からの培養は困難であったが,大網から中皮細胞の分離培養が安定して行えるようになった.癌細胞との混合培養までは,可能となった. B:臨床的研究 1)臨床材料を用いた研究として,腹膜再発を予測すべく術中の洗浄細胞診,洗浄液中のCEA濃度の測定を行ってきた.腹膜再発症例では,洗浄細胞診陽性,洗浄液中のCEA濃度が高く,その結果の一部を学会にて報告した.腹膜再発例では,洗浄液中のCEA高値例が多く,根治切除例における術後の経過観察,再発予防目的の術後化学療法の適応等において有用であると考えられた. 2)腹膜播種陽性例に対する化学療法は,奏効例が少ないのが現状であるが,臨床的には腹水の消失等が認められた症例もあり,QOLの改善は認められたものと思われる. 3)今後の展望 a) 癌細胞と腹膜中皮細胞とのinteractionについて病理組織学的,生化学的に検討する. b) 臨床的には,化学療法の有無でtrialを予定. c) 腹膜洗浄液中のPCRを用いた解析結果との比較検討.
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