1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671377
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 達雄 京都大学, 生体医療工学研究センター, 助教授 (70227908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 慶彦 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00027111)
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Keywords | 大動脈解離 / Stent Graft |
Research Abstract |
Stent Graft挿入に先立って、長期開存性の高い大動脈解離実験モデルの作製を行った。文献的に報告されているentryのみを製作する方法では約30%は、自然にre-entryが出来て、長期開存するものの残り70%は約2週間以内に解離腔が血栓閉塞していたため、不適当と判断し一期的にentry、re-retryを製作することとした。実験動物は約10kgのビ-グル犬を用いた、全身麻酔下に第6肋間開胸を行い胸部下行大動脈を露出、左無名動脈の約1cm遠位をtotal clampし15番メスにて外膜のみに切開を加えた。そのままの状態で同部より約3cm遠位側にも外膜のみ切開を加え、近位側の切開部より、内膜、外膜間にネラトンカテーテルを挿入、生理食塩水を注入し遠位側の切開部まで解離がおよぶことを確認した。その後、両外膜切開部の内膜にも約1/2周に渡り切開を加えた後、共に外膜のみ6-0ポリプロピレン連続縫合にてrepairし開胸した。この方法により、術周期大動脈破裂によって死亡する例以外は、ほぼ100%の長期(約6ヶ月)解離腔の開存を認めた。 現在、同実験モデルを用い、術近接期に下行大動脈の遠位部(第8肋間開胸)若しくは腹部大動脈よりOpen seldinger法にて、数種の血管内Graftを挿入し解離腔閉鎖に対する効果を検討中である。
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