1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671419
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
根来 真 名古屋大学, 医学部, 助手 (90115618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮地 茂 名古屋大学, 医学部, 助手 (00293697)
石口 恒男 名古屋大学, 医学部, 助教授 (70115525)
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Keywords | ステント / 血行再建 / 自家静脈 / バルーン |
Research Abstract |
本研究は脳血管における血管内血行再建をグラフト(静脈)を有するステントにより行うことにある。金属ステントによる脳以外の血管病変に対する治療はすでに臨床応用が開始されている。しかしながら金属ステントは直径3mm以下の血管においては開存率が悪く、閉塞してしまうため脳血管には応用不可能である。これは金属部分に発生する血栓によるものであり、本研究で用いるステントはこれを克服するため金属部分を可及的に減らし静脈を主体とさせ血管内に自家静脈を移植する状態とし閉塞を予防する様に考案した。 まず本年度は犬頚動脈の血管内腔に病変を作成せずにグラフト(静脈)を有するステントを留置し、血流及び血管壁に与える影響及び血管の開存率を観察した。観察は1)X線透視下による血管造影による方法と2)血管内視鏡による血管内腔の直接観察による2方法により行った。これによると、ステント留置直後静脈壁の'たわみ'による血管壁の不整が発生するが、バルーン拡張により補正可能である。この後72時間までの血流は不変であるが、徐々に狭窄状態となりグラフト部に血栓が発生するのが観察され、1週間程度で閉塞することが観察された。これはグラフト金属部あるいは静脈部に発生する血栓と考えられステント形状を変えたものについて次年度で研究を行う。
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