1997 Fiscal Year Annual Research Report
単球を担体としたヒト悪性グリオーマに対する遺伝子ミサイル療法の開発
Project/Area Number |
09671431
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
竹島 秀雄 熊本大学, 医学部, 助手 (70244134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 徹 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (00264309)
倉津 純一 鹿児島大学, 医学部, 教授 (20145296)
生塩 之敬 熊本大学, 医学部, 教授 (20028583)
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Keywords | グリオーマ / 単球 / MCP-1 / ケモカイン / 受容体 / プロモーター / マクロファージ |
Research Abstract |
ヒト悪性グリオーマは単球遊走因子(MCP-1)を高レベルに発現する腫瘍の1つである。我々は、単球に特異的に発現する遺伝子のプロモーター(単球遊走因子受容体遺伝子のプロモーター)を利用して、その下流に細胞障害活性をもつ蛋白質を組み込んだコンストラクトを作成し、これを蛋白質球に遺伝子導入することでグリオーマを代表とするMCP-1産生腫瘍に対するターゲット療法の開発に取り組んでいる。この目的のため本年度は、単球特異的な転写活性に必要十分な5'-flanking regionの領域の解析を行った。これまでにヒト遺伝子ライブラリーから単離した単球遊走因子受容体(CCR2)のプロモーターにはTATA box, CATT boxが存在し、その他に組織特異的なcos-regulatory elementがクラスターしていることを報告した。その領域の特徴を基に作成した欠失変異体を用いたルシフェラーゼ・アッセイにより今回我々はTATA boxの上流30bpの領域と5'非翻訳領域がその活性に重要であることをつきとめた。TATA box上流の30bp領域にはoctamer sequenceが存在しており、gel shift assayにより同領域に転写因子Oct-1が特異的に結合し、転写活性を2倍に上昇させていることがわかった。一方、5'非翻訳領域にはc/FBP結合配列が存在し、CCR2の組織特異的転写活性に必須であることが確認された。
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