1997 Fiscal Year Annual Research Report
P53ノックアウトマウスを用いた神経膠腫発生・進展機序の解析
Project/Area Number |
09671447
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
西川 亮 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90237678)
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Keywords | 神経膠腫 / p53 / ノックアウトマウス / エチルニトロソウレア |
Research Abstract |
1.日本生物研究所を経由して米国より購入する予定であったP53ノックアウトマウスは,日本で繁殖を行う許可が出なくなったため導入を断念し,東京大学医科学研究所獣医学研究部勝木元也教授より供与していただいたP53ノックアウトマウス2匹(B6/J:N10,p53[+/-],雄)を用いた。 2.まずp53genotypeを判別する方法を検討した。マウス尾を3mm程切断してproteinase処理を行ったものをtemplateとし,マウスp53遺伝子のイントロン1上のforward primerとエクソン2上のreverse primer,およびノックアウトマウスにおいてp53遺伝子のエクソン2より挿入されているLacZ遺伝子上のreverse primerを用いて1回のpolymerase chain reactionでp53genotypeを判定する方法を確立した。Wild type(p53[+/+])のマウスでは202bpのampliconが検出され,p53(+/-)マウスでは202bpと278bpの2本のampliconが,そしてp53(-/-)マウスからは278bpのみが検出される。 3.p53(+/-)の雄を用いてwild typeの雌30匹と交配を行い,44匹の仔を得た。その内,p53(+/-)雄14匹,p53(+/-)雌10匹であった。妊娠率が低いことが問題点の一つであった。現在さらにp53(+/-)とwild typeとの交配を進めるとともに,p53(+/-)同志の交配を開始し,神経膠腫を発生させるためのethylnitrosoureaの投与量と投与時期の検討を開始した。
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