1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09671471
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
渡辺 秀臣 群馬大学, 医学部, 講師 (40231724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高岸 憲二 群馬大学, 医学部, 教授 (70154763)
篠崎 哲也 群馬大学, 医学部, 助手 (90251115)
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Keywords | 線維肉腫細胞 / アポトーシス / 増殖 |
Research Abstract |
血清依存株のGc-4SD線維肉腫細胞は、培養液から血清を除去すると増殖が抑制され、アポトーシスが誘発される。昨年度、同様のアポトーシスが蛋白質の非存在下でも対数的に増殖するGc-4SD細胞の亜株、Go-4PF線維肉腫細胞の増殖にも発現しているのを確認した。本年度は、Gc-4PF細胞の分裂制御に関与するメカニズムを細胞周期関連分子の発現を調べることによって一部明らかにする事に成功した。 1) 細胞数の計測より実際の生細胞の増殖曲線が得られる。細胞周期のそれぞれの時間の計測を行うと1周期の所要詩間が確認される。Gc-4PF細胞ではこの2つの時間に著しい隔たりがあることが判明した。この差をアポトーシスの発現頻度からコンピューターを用いて定数的に説明を試みたところ、予想以上の一致を見て、増殖動態に発現しているアポトーシスの定量的証明ができた。 2) 腫瘍細胞の分裂の中に、アポトーシスが包含されていることを培養系で定数的に確認した報告は今までのところ見当たらない。国際学会に報告したところ、放射線物質の標識で得られた増殖動態と類似したかなり正確な定量的解析が得られていることが確認できた。 3) アポトーシス関連分子ではp53、細胞周期制御分子ではP34cdc2に蛋白レベルの発現の差が認められた。 4) mRNAレベルの発現をRT-PCR法で調べると、やはりp53のメッセージレベルに明らかな差を認めた。 以上、本年度では繊維肉腫の増殖の中にアポトーシスの発現を定量的に証明し、一部の分裂制御分子の発現が蛋白あるいはmRNAのレベルで関与していることが明かとなった。今後、これらの分子に着目して関連を持つ分子群の発現を検索することにより、線維肉腫の増殖に発現するアポトーシスを解明し治療に応用したい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Taniguchi et al.: "The relation between the growth patterns of gashic carcinoma" Cancer. 82. 2112-2122 (1998)
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[Publications] Shinozaki et al.: "Imaging features of subcntaneous sarcoidosis" Sleelctal Radiol.27. 359-364 (1998)
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[Publications] Niinaka et al.: "Expression and secretion of neuroleulcin/phospho." Cancer Res.58. 2667-2674 (1998)
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[Publications] Takanami et al.: "Autocrine motility factor in pulmonary adenocarcinoma." Tumor Biol.19. 384-389 (1998)
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[Publications] Shinozaki et al.: "Allotype immunogloburin euharces." J. Lab. Clin. Med.132. 320-328 (1998)
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[Publications] Watanabe et al.: "Death activatin does not stop tumar guowth." Int. J. Oncol.13. 807-818 (1998)