1998 Fiscal Year Annual Research Report
末梢神経-筋麻痺に対する電気刺激療法の作用に関する形態学的・生理学的基礎研究
Project/Area Number |
09671494
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Research Institution | KOBE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
三木 明徳 神戸大学, 医学部, 教授 (20144561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
講武 芳英 神戸大学, 医学部, 助手 (80215201)
篠原 英記 神戸大学, 医学部, 助教授 (00187379)
嶋田 智明 神戸大学, 医学部, 教授 (80154269)
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Keywords | Repairing process / Nerve regeneration / Myelinated axons / Mouse sciatic nerue / Electric stimulation / Electron microscopy |
Research Abstract |
マウスの坐骨神dを矢腿中夫の高さで切断し、近位断端における有髄神経線維の初期変化を電子顕微鏡で観察した。近位断端では切断後数分以内から、軸案内に小胞の集積が始まり、早いものでは20分以内に大きな終端集積が形成される。また終端集積部やその近位側では、軸索膜の陥入が起こる。このような初期変化は、傷害された軸索部の修復過程として非常に重要であると思われる。本研究では、終端集積の形成とその後の変化および、軸索膜の陥入過程について、電子顕微鏡で詳細な観察を行った。また、これと平行して起こる再生軸索の形成と、それに対する電気刺激の影響について、電子顕微鏡による観察を行った。断端近位側のランビエの絞輪では、切断後数時間以内に再生芽が形成され、娘再生軸索として伸長を開始する。切断直後に、切断部に電気刺激を与えても、初期変化としての終端集積が形成され、数時間以内にランビエの絞輪におて再生芽が形成されていた。また、切断後2日に断端部に電気刺激を与えると、再生軸索先端の成長円錐では小胞の崩壊や多胞体およぶ水解小体の形成が見られたが、さらに24時間を経過すると、電気刺激を与えなかった対照群との間に、明らかな形態的違いは認められたかった。このことは、神経再生に対する電気刺激の影響は比較的軽微で、一時的であり、しかも成長円錐のような、構造的に未熟な部位に限局してしいる可能性を示唆している。また、筋の傷害モデルを作成するために、坐骨神経を切断して、下腿三頭筋における形態変化を組織化学的に観察したり、下り坂走行を強制し、下腿三頭筋における血流量や酸素分圧の変化を生理学的に観察した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] A.Miki, T.Matsubara, and Y.Khobu: "Repaining process at the proximal stuanp of myelinated arons, with special reference to formation of the demar cation membranes." Ball. Health Sci, Kobe. 14. 11-23 (1998)