1997 Fiscal Year Annual Research Report
多目的硬膜外カテーテル電極による硬膜外脊髄通電及び硬膜外ブロックによる治療の差異
Project/Area Number |
09671546
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
早津 恵子 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (60281010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 悟 新潟大学, 医学部, 助教授 (30116751)
冨田 美佐緒 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (60221438)
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Keywords | 多目的硬膜外カテーテル電極 / 硬膜外脊髄通電 / 硬膜外ブロック / 筋組織酸素動態 / 近赤外線酸素モニター / 除痛効果 |
Research Abstract |
【対象と方法】 本研究の主旨に同意の得られた慢性疼痛患者10名を対象とした.男性4名(平均67±3才),女性6名(平均76±5才)であった.患者に透視下で,多目的硬膜外カテーテル電極を挿入する.患部および体側対称点の筋腹上皮膚に近赤外線酸素モニターと深部体温計プローブを装着し、室温25度で10分間安静にし,45分の脊髄刺激中,刺激終了後まで連続的に局所筋組織酸素動態と深部温を測定し,パーソナルコンピューター(平成9年度購入に記録する.日時をかえて,脊髄刺激のかわりにリドカイン6mlを注入し,同様の計測記録をする.自覚的除痛効果は治療前をペインスコア10とし時間毎の除痛の程度を%表示する.データ解析装置(平成9年度購入)で計測,解析する. 【結果】 10名とも脊髄刺激により,1分以内に酸素化ヘモグロビンの上昇と深部温の上昇をみ,刺激終了後,平均35分で元の値にもどった.除痛程度は刺激開始直後から50%あったものが5名あった.一方,注入による酸素化ヘモグロビンの上昇と深部温の上昇が見られたのは平均17分後であった.除痛程度は10名すべてが30-70%であった. リドカイン注入後の酸素化ヘモグロビンの上昇は、平均で65分間の持続があった。脊髄刺激における酸素化ヘモグロビンの上昇の最高値は平均9muMCLであったが、上昇と同時に刺激痛を訴える患者が2名いた。注入による酸素化ヘモグロビンの上昇は平均3.4muMCLであった。深部温の上昇は、脊髄刺激においては平均0.9度、注入においては0.7度であった。
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