1998 Fiscal Year Annual Research Report
K^+チャネル開口薬による低血圧状態における脳の酸素供給と需要バランス
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09671554
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| Research Institution | Gifu University |
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Principal Investigator |
粕谷 由子 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (90126730)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土肥 修司 岐阜大学, 医学部, 教授 (40155627)
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| Keywords | 脳循環 / 脳保護 / K^+チャネル開口薬 / 能組織酸素飽和度 / 酸化型ヘモグロビン / 還元型ヘモグロビン / 酸化型チトクロム_<aa3> |
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| Research Abstract |
ASA-PSI〜IIの予定手術患者10名(男性4名、女性6名、年齢49±34歳、体重50±2kg)を対象とした。酸素・亜酸化窒素・イソフルレンの全身麻酔で、10症例中7症例に硬膜外麻酔を併用したが、測定前より測定終了まで硬膜外腔に薬剤の投与は施行しなかった。オプトードを前額部に設置し、酸化型ヘモグロビン、還元型へモグロビン、酸化型チトクトロムaa3を連続測定した。麻酔導入後、ニコランジル(K^+チャネル開口薬)を2mg・h^<-1>、平均0.04mg-kg^<-1>・h^<-1>で15分間投与し、以後2mg・h^<-1>毎増量し最大12mg・h^<-1>まで投与した。終末呼気炭酸ガス濃度は35±2mmHg、経皮的酸素飽和度は99-100%に維持した。同時に、観血的平均動脈圧、心拍数、中心静脈圧を測定した。
結果;酸化型ヘモグロビン、還元型ヘモグロビンは投与前に比較し上昇した。8mg・h^<-1>、10mg・h^<-1>、12mg・h^<-1>投与後に酸化型へモグロビンは有意に(p<0.01)上昇し、その結果総ヘモグロビンが有意に(p<0.01)上昇した。6mg・h^<-1>投与後に還元型ヘモグロビンがやや低下した。酸化型チトクロムaa3は全経過を通じて大きな変化はなかった。観血的平均動脈圧、中心静脈圧は出血により低下し、心拍数はやや上昇したが有意な変化はなかった。
以上より、ニコランジルの2mg・h^<-1>-12mg・h^<-1>の投与は、血圧低下時にも頭蓋内総ヘモグロビン特に酸化型ヘモグロビンを増加させた。すなわち脳血流が増加することが臨床的にも示唆された。
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[Publications] 粕谷由子: "無侵襲脳内酸素飽和度監視装置(INVOS^R3100 Cerebral Oximeter)の使用経験" 岐阜県立岐阜病院年報. 15. 55-57 (1995)
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[Publications] 粕谷由子: "連続血液ガス測定とその評価" 岐阜県医師会雑誌. 9. 79-82 (1996)
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[Publications] 粕谷由子: "連続心拍出量測定装置の臨床使用における検討" 岐阜県医師会雑誌. 9. 127-130 (1996)
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[Publications] 増江達彦: "超低体温下手術の麻酔における内頚静脈温測定" 臨床麻酔. 20. 1515-1516 (1996)
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[Publications] 粕谷由子: "脳組織酸素飽和度モニター上blood volume indexが負の値をとった症例" 岐阜県医師会雑誌. 10. 391-398 (1997)
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[Publications] 粕谷由子: "ニコランジルの脳組織酸素飽和度(rSO_2)に及ぼす影響" 麻酔. 46. 1305-1309 (1997)
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[Publications] 粕谷由子: "脳分離灌流時の左右脳内酸素飽和度とヘモグロビン指数の変化" 麻酔. 47. 359-361 (1998)
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[Publications] 粕谷由子: "パルス式色素希釈法による心拍出量測定の検討" 麻酔. 47. 756-758 (1998)
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[Publications] 粕谷由子: "K^+チャネル開口薬の脳組織酸素飽和度および頭蓋内血液量指数におよぼす影響-若年者群と高齢者群の比較-" 蘇生. 17. 37-40 (1998)
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[Publications] 粕谷由子: "ニコランジル投与の頭蓋内ヘモグロビンにおよぼす影響" 岐阜県医師会雑誌. 11. 83-96 (1998)
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[Publications] 粕谷由子: "健康のおはなしブックPartIII" 岐阜県保険医協会, 222 (1997)
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[Publications] 粕谷由子: "麻酔緊急-あなたならどうするのコツとポイント" 克誠堂, 550 (1998)
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[Publications] 粕谷由子: "anesthesia antenna" 日産化学工業株式会社, 28 (1998)
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[Publications] Y.Kasuya: "NEW BALANCED ANESTHESIA" Elsevier Science B.V., 384 (1998)
