1998 Fiscal Year Annual Research Report
麻酔薬の燐酸化酵素に対する作用の解析-ラット腎メサンギウム細胞を用いた検討-
Project/Area Number |
09671595
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Research Institution | University of Occupational Environmental Health(UOEH) |
Principal Investigator |
重松 昭生 産業医科大学, 医学部, 教授 (30037428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 浩一郎 産業医科大学, 医学部, 助手 (70279347)
古賀 和徳 産業医科大学, 医学部, 講師 (20248587)
郡山 一明 産業医科大学, 医学部, 助手 (80258623)
石村 博史 産業医科大学, 医学部, 助手 (40289583)
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Keywords | 腎メサンギウム細胞 / 燐酸化酵素 / ケタミン / 〔^3H〕-thymidine / プロポフォール / 麻酔薬 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
現在、麻酔薬の細胞内に対する作用が注目されている。その中でもProtein Kinase C(PKC)をはじめとした燐酸化酵素に対する作用は、いろいろな麻酔薬の作用に関与していることが報告されている。一方,私たちはメサンギウム細胞においては,細胞内のPKCやPKAなどの燐酸化酵素がラット腎メサンギウム細胞の増殖に大きく関与している事を報告してきた(Segawa etal.,1996)。今回、麻酔薬がどのように燐酸化酵素に作用し、細胞機能に影響を及ぼしているか検討する目的で、ラット腎メサンギウム細胞培養細胞を用いて検討した。静脈麻酔薬ケタミンは、臨床濃度においてメサンギウム細胞を静脈麻酔薬ケタミン、プロポフォールの存在下に培養し、72時間の培養でメサンギウム細胞への[^3H]-thymidineの取り込みおよび細胞数の増加を抑制した。しかし、静脈麻酔薬プロポフォールは、メサンギウム細胞への[^3H]-thymidineの取り込みに影響を与えなかった。静脈麻酔薬ケタミンの存在下での72時間の培養で、細胞内サイクリックAMP(cAMP)は濃度依存性に増加していた。また、麻酔薬ケタミンの増殖抑制効果はPKA阻害薬の存在下には見られなかった。現在この研究は継続しており、今後はメサンギウム細胞の燐酸化活性を測定し、さらに、アドレノメデュリンやCNPなどの循環作動蛋白によるメサンギウム細胞の増殖抑制作用や、細胞内燐酸化酵素などの作用を検討している。また、メサンギウム細胞などだけでなく、副腎髄質細胞における蛋白燐酸化酵素における研究も行っている。これらの結果が麻酔薬の細胞増殖抑制効果と蛋白燐酸化酵素との関係にいかに関わっているかを今後は研究しようと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Minami K.,et al.: "Effects of ethanol and anesthetics on type 1 and 5 metabotropic glutamate receptors expressed in xenopus laevis oocytes." Molecular Pharmacology. 53. 148-156 (1998)
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[Publications] Minami K.,et al.: "Sites of volatile anesthetic action on kainate(Glutamate Receptor 6)receptors." The Journal of Biological Chemistry. 273・14. 8248-8255 (1998)
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[Publications] Segawa K.,et al.: "C-type Natriuretic peptide inhibits rat mesangial cell proliferation by a phosphorylation-dependent mechanism." Naunyn-Schmiedeberg's Archives of Pharmacology. 357. 70-76 (1998)