1998 Fiscal Year Annual Research Report
腸管を利用した尿路変向術後の骨吸収促進機序に関する研究
Project/Area Number |
09671625
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
賀本 敏行 京都大学, 医学研究科, 助手 (00281098)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 陽一 京都大学, 医学研究科, 助手 (10243031)
岡田 裕作 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127062)
寺井 章人 京都大学, 医学研究科, 助手 (50243019)
滋野 長平 京都大学, 医学研究科, 助手 (30170864)
川喜田 睦司 関西医科大学, 医学部, 講師 (70234036)
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Keywords | 骨ミネラル / アシドーシス / 尿路変向術 / ラットモデル |
Research Abstract |
尿路変向術に腸管を利用した際に、尿の再吸収によって惹起される代謝性アシドーシスによる骨吸収の動物モデルの作成と、その機序の解明を目的としている。平成9年度に(1)塩化アンモニウム投与ラット(アシドーシスラット)の骨ミネラルの変化を測定。(2)ラットの膀胱形成術の手術術式の確立した。平成10年度は(1)膀胱形成ラット群(2)腸管切除群(3)膓管切断再吻合群(4)アシドーレス群(5)コントロール群を作成、以下の点を比較検討した。 1. 2週齢・雄Wistarratを用い、(1)(2)(3)群は各手術を施行し、(4)は1.5%NH@@S24@@E2Cl(5)はイオン水投与を開始した。実験開始0、2、4、8、12、16、20週目にDEXAにて骨量、尿中ピリジノリン・デオキシピリジノリン、血清カルシウム・オステオカルシンを測定した。体重は週1回測定した。DEXAによる骨量は(1)膀胱形成ラット群(2)腸管切除群(4)アシドーシス群では第2第4週時点で低下認めるも、(3)腸管切断再吻合群(5)コントロール群では増加した。第8週以降は5群全てで骨量の上昇を認めた。尿中ピリジノリンは全例2週目をピークに上昇し、その後緩やかに下降した。上昇の程度は(1)(2)群、(3)群、(4)(5)群の順に大きく、腸管切除の影響が示唆された。尿中デオキシピリジノリンは各群に差を認めず、週齢と件に低下する傾向を認めた。血清Caは(5)コントロール群では、週齢と伴に上昇するも、他の群では低下していった。一方、血清オステオカルシンは各群間で差を認めなかった。 総括として、(1)(2)の腸切群及び(4)のアシドーシス群では浸襲を加えた2〜4週間で、明らかな骨量の底下をDEXAにて観察しえた。現在、各群を5匹に増やし長期現察中であり、統計的処理を含め最終的なデータ解析を現在進行中である。
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