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1998 Fiscal Year Annual Research Report

レニン結合蛋白質の機能と情報伝達に関する分子生物学的研究

Research Project

Project/Area Number 09671631
Research InstitutionThe Universtiy of Tokushima

Principal Investigator

金山 博臣  徳島大学, 医学部, 助教授 (10214446)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 福井 清  徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (00175564)
Keywordsレニン結合蛋白質 / レニン・アンジオテンシン系 / レニン / アンジオテンシンII / 遺伝子発現 / In situ RT-PCR
Research Abstract

レニン結合蛋白質(Renin-Binding Protein:RnBP)は、レニンと結合し、その活性を阻害することから、レニン・アンジオテンシン系における血圧・体外調節機構の新しい因子である可能性が示唆されている。
本研究では、レニン結合蛋白質を血圧調節系の新しい因子として着目し、その機能と情報伝達に関して、分子生物学的手法を用いた解析を行い、その生理学的意義と循環調節系への関与を追究することを目的とした。
申請者らはまず腎臓、副腎、脳、心臓、血管系等の組織でRnBPの遺伝子発現を主として核酸レベルで検討しRnBPの存在の普遍性と、腎臓においてはその遺伝子発現の局在について検討した。さらに初代培養細胞及び樹立細胞株を用いてレニンとRnBPが共発現している細胞を検索し、両遺伝子の発現調節を解析した。
その結果、RnBPの遺伝子発現は腎臓、副腎、脳、卵巣及び大動脈等の組織において認められた。また、腎組織における遺伝子発現を、In situ RT-PCR法を用いて検討したところ、RnBP遺伝子は傍糸球体装置と糸球体血管内皮細胞に発現しいることが示唆された。
ブタ大動脈由来培養血管内皮細胞株は、Northern blot法によりRnBPの発現認められ、またRT-PCR法によりレニン遺伝子が共発現していることが明らかになった。そこでブタ大動脈由来培養血管内皮細胞にアンジオテンシンII、TNF-α、TGF-βを添加後、RnBPの遺伝子発現を解析した。その結果アンジオテンシンII添加後RnBP遺伝子の著しい発現誘導が認められた。TGF-βでも同様の傾向が認められたが、TNF-αでは細胞形態の著しい変化にも拘わらずRnbpの遺伝子発現に顕著な変化は認められなかった。
以上からレニン遺伝子の発現抑制因子であるアンギオテンシンIIは血管内皮細胞においてRnBP遺伝子の発現促進因子であることが明らかになり、レニン・アンジオテンシン系にRnBPが関与していることが示唆された。
現在、RnBPのノックアウトマウスを作成中であり、今後、RnBPの生体内での機能を詳細に検討していく予定である。

URL: 

Published: 1999-12-13   Modified: 2016-04-21  

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