2000 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣明細胞腺癌の生物学的特性および治療法についての検討
Project/Area Number |
09671667
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
藤村 正樹 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (80242501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 博 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (80293314)
日高 隆雄 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (70283083)
齋藤 滋 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (30175351)
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Keywords | 明細胞腺癌 / 卵巣癌 / チロシンキナーゼ / サイトカイン |
Research Abstract |
卵巣明細胞腺癌の増殖はestrogenに依存していないこと、本腫瘍の増殖がEGF-R、HER2/neu遺伝子産物などtyrosin kinase型膜受容体を介した各種サイトカインのsignalにより促進されていることを昨年までの検討において示してきた。本年度はこれら、EGF、TGF-αなどのサイトカインが本腫瘍の増殖能、遊走能、浸潤能いずれをも特異的に促進し、その機構はオートクライン機構によること、そしてEGF-Rの特異的燐酸化阻害剤や、HER2/neuに対するモノクロナール抗体がその増殖、遊走、浸潤のいずれをも抑制することを明らかにしてきた。この抗腫瘍効果は、EGF-Rの特異的燐酸化阻害剤では主にcytostaticな作用によっておりまた、HER2/neuに対するモノクロナール抗体は、apoptosisを誘導することによって抗腫瘍効果をあらわすことを明らかにしてきた。今後のさらなる検討によって、この2剤を組み合わせるなど本腫瘍の新たな治療法開発の具体的な端緒が得られるであろう。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Fujimura M.,Yamakawa Y.,Kataoka K. et al.: "Preservation of the vulva in stage III squamous cell carcinoma with intra-arterial chemotherapy."Int.J.Clin.Oncol.. 4. 307-310 (1999)
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[Publications] 藤村正樹,片岡健,日高隆雄,斎藤滋: "卵巣明細胞腺癌における抗癌剤感受性試験"Oncology and Chemotherapy. 16. 241-244 (2000)