1997 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化抑制作用と子宮内膜作用との相関からみた卵巣性ステロイドの影響に関する研究
Project/Area Number |
09671693
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
野崎 雅裕 九州大学, 医学部, 講師 (60228319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
緒方 りか 九州大学, 医学部, 助手 (30243926)
井上 善仁 九州大学, 医学部, 助手 (20260698)
加来 恒壽 九州大学, 医学部, 講師 (60185717)
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Keywords | 動脈硬化 / 子宮内膜作用 / 卵巣性ステロイド / エストロゲン / プロゲステロン |
Research Abstract |
以下の実験方法により卵巣性ステロイドの動脈硬化抑制効果および子宮内膜の組織学的変化に対する効果を検討した。1)実験動物として体重2.0〜2.4Kgの雌ウサギ(Nippon White)を対象とし両側卵巣摘出を行った。卵巣摘出後4週間経過した時点で雌ウサギを次の4群、すなわちエストロゲン(E)投与群、プロゲステロン(P)投与群、E+P投与群、ホルモン非投与群に分けた。E+P投与群はさらにPの投与量によりE+P投与群、E+1/3P投与群、E+1/9P投与群の3群に分け、卵巣摘出術施行群を6群とした。E投与群にはestradiol valerate 0.1mg/kgを筋注、P投与群にはhydroxyprogesterone capronate 1.25mg/kgを筋注、E+P投与群には同量のestradiol valerate 0.1mg/kgおよびhydroxyprogesterone capronate 1.25mg/kg、0.42mg/kg、0.14mg/kgの3用量を筋注し、ホルモン非投与群には同量のsesameoilを筋注した。2)上記の6群にsham operation施行群(卵巣非摘出群)を加え、これら7群を24週間飼育した後、静脈麻酔により脱血死(安楽死)させ、胸部および腹部大動脈、抵抗血管として腸管膜動脈および子宮を摘出した。これら大動脈の内膜および中膜におけるアテロームおよび石灰化は点計量により占有面積を求めた。内膜および中膜の平滑筋細胞、エラスチン、コラーゲン、グリコサミノグリカン、糖蛋白、また中膜のリン酸カルシウムは、下記の顕微分光測定法により組織化学的に観察し定量を行なった。顕微分光測定法は、組織片を10%ホルマリンで固定しパラフィン包埋後に、ガラスナイフを装着したJB-4A型automicrotomeにて4μ厚に薄切し、通常のHE染色に加え各成分の特殊染色を施して病理組織学的検討を加えるとともに、各成分の吸光度(%Extinction)を測定した。さらに同時に摘出した子宮は、同様の方法で固定後HE染色を施し、内膜腺および間質に関して各々増殖像、分泌像、萎縮像、過形成および化生の有無、緻密層、浮腫像、脱落膜変化、顆粒球および形質細胞浸潤について観察した。3)上記の静脈麻酔後の大動脈および子宮摘出時に採血を行い、総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪を測定しFriedewaldの計算式によりLDLコレステロールを求め、血中脂質の分画の変動の有無を検討した。4)上記の7群において、腸管膜動脈を用いて電気刺激による血管周囲神経刺激の平滑筋収縮・弛緩に及ぼす各種の血管作働物質に対する反応を検討した。実験成績は解析中である。
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Research Products
(1 results)