1997 Fiscal Year Annual Research Report
子宮頚癌の転移診断におけるHPV DNA,mRNA検出の意義に関する前方視的研究
Project/Area Number |
09671703
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
金澤 浩二 琉球大学, 医学部, 教授 (50092680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊波 忠 琉球大学, 医学部・附属病院, 助手 (70264504)
前浜 俊之 琉球大学, 医学部, 講師 (50157153)
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Keywords | 子宮頚癌 / 転移診断 / HPV DNA / mRNA / 前方視的研究 |
Research Abstract |
[目的]:子宮頚癌において、転移が疑われる組織のHPV DNAを前方視的に検索し、組織的転移との関連性、転移診断への有用性、について解析した。 [対象と方法]:頚癌Ib-IVb期113例(手術96例、再発/非手術17例)を対象とし、頚部原発巣擦過細胞、摘出腫大リンパ節割面擦過細胞、腫大リンパ節穿刺細胞、喀痰洗浄細胞、気管支鏡的採取組織細胞からDNAを抽出した。HPV L1 consensus primerを用いたPCRとSouthern BlotによりHPV DNAを検出し、また、形判定を行った。 [成績]:(1)手術96例の原発巣におけるHPV DNA陽性率は、扁平/腺扁平上皮癌84.4%(65/77例),腺癌56.2%(10/19例),未分化癌100%(1/1例)であった。(2)これらHPV陽性76例について検索した摘出腫大リンパ節におけるHPV陽性率は、7.2%(29/403例)であった。(3)これらHPV陽性リンパ節における組織的転移率は、79.3%(23/29個)であった。なお、HPV陰性で組織的転移陽性というリンパ節はなかった。(4)HPV陽性で組織的転移陰性リンパ節を持つ4例は転移陽性とみなして術後治療を行ったが、うち1例は再発死亡となった。(5)再発/非手術17例(いずれも原発巣のHPV DNA陽性)において、骨盤リンパ節1例、傍大動脈リンパ節7例、鎖骨上窩リンパ節5例、腋窩リンパ節1例からの穿刺細胞、咯痰2例からの洗浄細胞、気管支鏡的採取組織1例からの細胞についてHPVを検索し、100%の陽性率を得た。これらHPV陽性検体における組織的転移率は84.2%(16/19検体)であった。 [次年度への展開]:組織的転移が陰性であるにもかかわらずHPV DNA陽性である場合に、これを潜在性転移陽性として治療することの妥当性を検討する。HPV mRNAの検索を追加し、当該組織でHPVの複製が起こっていることを確認し、転移とみなすことの妥当性を追求する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 金澤浩二: "子宮頚癌:術後放射線療法" 産婦人科治療. 70・4. 341-435 (1995)
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[Publications] 金澤浩二: "HPV感染の自然史" 産婦人科の実際. 45・3. 285-289 (1996)
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[Publications] 金澤浩二: "子宮頚癌骨転移の臨床" 産婦人科の実際. 46・9. 1419-1424 (1997)