1998 Fiscal Year Annual Research Report
GnRHニューロン活動の周期形成と同期化機構:多電極皿記録法を用いた研究
Project/Area Number |
09671705
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Research Institution | KITASATO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
比留間 弘美 北里大学, 医学部, 講師 (10238397)
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Keywords | GnRHニューロン / 神経回路 / 多電極皿記録法 / 周期性活動 / 同期活動 / 視床下部 |
Research Abstract |
本研究は、多電極皿法を用いた電気活動記録により、神経回路を形成するGnRHニューロン活動の周期形成とその同期化のメカニズムを探求することを目的とした。培養ラット視床下部ニューロンを単離し培養した。これらのニューロンにはGnRHニューロンが含まれる。形態的にネットワークを形成した培養ニューロンを8チャネルの多電極皿法を用いて電気活動の記録を試みた。多電極皿記録により長時間の記録(2-3時間)が得られ、隣接したニューロン間で同期して発火する細胞が検出された。これらのニューロン間はシナプス様に結合していた。その発火周期は10-60分間隔で明らかな周期性は現在のところ検出されていない。さらに、これらの培養視床下部ニューロンを免疫組織化学的に同定したところ、一部はGnRHニューロンであると確定できたが、多くは非GnRHニューロンであった。これらの結果から、第一に、視床下部には少なからず同期して活動するニューロン群が存在すること、第二に、GnRHニューロンもその一部に含まれること、第三に、GnRHニューロンは非GnRHニューロンと同期発火する、即ち、GnRHニューロンの機能的ネットワークは異種細胞も含まれて形成されている可能性がある、ことが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hiruma,H.,Gono,Y.,Kurihama,K.,Takenaka,T.: "Distribution of neuropeptide-containing nerve fibers in the salamander taste organs." Histology & Histopathology. 13. 115-119 (1998)
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[Publications] Kusakabe T,Matsuda H,Gono Y,Furukawa M,Hiruma, H.,Kawakami,T.,Tsukuda,M.and Takenaka,T.: "Immunohistochemical localisation of regulatory neuropeptides in human circumvallate papillae." Journal of Anatomy. 192. 557-564 (1998)
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[Publications] Hiruma H,Nishida S,Katakura T,Kusakabe T,Takenaka T,Kawakami T: "Extracelluar potassium rapidly inhibits axonal transport of particles in cultured mouse dorsal root ganglion neurites." Journal of Neurobiology. 38(2). 225-233 (1999)