1997 Fiscal Year Annual Research Report
受精現象に関与するヒト精子先体膜上物質h-Sp-1の解析
Project/Area Number |
09671723
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
小森 慎二 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60195865)
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Keywords | 受精現象 / h-Sp-1 / ゲノム遺伝子 / 精子先体膜分子 |
Research Abstract |
1、h-Sp-1のコードする蛋白の精製とモノクローナル抗体の作成 我々はすでに遺伝子h-Sp-1を発現ベクターpQE31に組み込み大腸菌に導入し,この大腸菌にてこの遺伝子のコードする蛋白を大量に発現させることを試みたが、この方法では、大腸菌が増殖せず、全く蛋白を精製することができなかった。そこで、vaculovirusを用いてinsect cell にて大量に精製することをおこなった。この方法にて目的の蛋白が合成されていることを抗血清にて確認した。現在、モノクローナル抗体を作成するため、大量に合成精製をおこなっている。 2.ゲノム遺伝子の単離 h-Sp-1遺伝子のゲノム遺伝子を単離するために、ヒトのゲノムライブラリーをスクリーニングし、陽性クローンの単離に成功した。このゲノム遺伝子は13.5kbの大きさであり、サザンブロット解析の結果すべてのエクソンを含んでいることを確認した。現在、塩基配列を決定中である。 3.ノーザンブロット解析およびサザンブロット解析 ヒトの各臓器別のmRNAを用いてh-Sp-1の発現を解析したところ、2.4kbと1.1kbの二種類のtranscriptを確認した。このうち、1.1kbのtranscriptは精巣にて非常に大量に発現していることが判明した。また、ヒトを含む他の種のDNAを用いたサザンブロット解析にて多くの種で同様の遺伝子が存在していることを確認した。 以上現在まで本研究の成果について報告する。
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