1997 Fiscal Year Annual Research Report
頭頚部悪性腫瘍に対する超音波を利用した化学療法の確立
Project/Area Number |
09671777
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
辻田 直隆 福岡大学, 医学部, 助手 (20248496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 司道 福岡大学, 医学部, 助手 (60289543)
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Keywords | 超音波 / 腫瘍 |
Research Abstract |
[目的]最近、光化学療法に用いられるPhotofrinが、超音波エネルギーにより活性化される事が明らかになってきた。他の光感受性物質も超音波感受性物質としての性格を有することが報告されてきている。我々は、日常的に食品添加物として使用されているErythrosin Bについて低エネルギー超音波により抗癌作用を有するかどうかを検討した。 [方法]胃癌細胞株MKN45(5X10∧5/ml)1ml培養液を試験管(n=4)に分注し、Erythrosin B、500μgを添加した。超音波(US:317KHz)0.3/cm∧2を0,40秒間連続照射した。照射直後それぞれの検体の生細胞の比率をトリパンブルー色素排除法を用い算定した。 [結果]超音波照射単独群では細胞生存率は78.0%±4.4%であった。一方、超音波照射ErtyhrosinB添加の併用群ではそれぞれ54.1%±1.2であった。超音波単独群と有意な差が認められた(^*p<0.05,US vs US+Erythrosin B)。MKN45細胞のErythrosin B単独添加群では98%±3.8%であった。 [結論]Erythrosin Bが音響化学的に活性化され細胞殺傷効果が認められた。今後、超音波化学治療による癌腹膜播種などへの応用が期待される。
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