1998 Fiscal Year Annual Research Report
頭頚部悪性腫瘍に対する超音波を利用した化学療法の確立
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09671777
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
辻田 直隆 福岡大学, 医学部, 助手 (20248496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 司道 福岡大学, 医学部, 助手 (60289543)
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Keywords | 超音波 / 腫瘍 |
Research Abstract |
[目的]近年、超音波感受性物質の薬物が次々と発見されているが、今回、我々はMerocyanine540(MC540)による音響化学療法の抗腫瘍効果を、白血病細胞株であるHL-60細胞に対してcolony assayで検討した。 [方法]白血病細胞株であるHL-60(3×10^6/ml)の細胞混濁液1.5mlを試験管(n=4)に分注、MC540を0,15mg/ml添加した。超音波(US:255KHz)0.3W/cm^2を0,20,30,40秒間連続照射した。各処理後,20%FCS、2%メチルセルロースの条件下でイスコフ培地に1000/dishを植え、培養10日目にカウントして各条件下でのコロニー数を比較した。 [結果]コントロール群と比較すると、MC540+US(20,30.40秒間照射)併用群のコロニー数は60.0±2.3%,37.6±2.0%,21.1±2.8%と超音波単独群と有意な差が認められた(^*p<0.001,US vs MC540+US)。HL-60細胞のMC540単独投与群ではコロニー数には影響を認めなかった。 [結論]MC540が音響化学的に活性化され、Blast Stem Cellレベルで著明な殺細胞効果が認められた。音響化学治療におけるMC540の応用が示唆された。
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