直腸肛門奇形患児の治療におけるバーチャルリアリティ技術の応用

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09671839
• Research Institution: Tokai University
• Principal Investigator: 上野 滋 東海大学, 医学部, 講師 (30138028)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 平川 均 東海大学, 医学部, 助手 (90228776) ; 周藤 安造 東海大学, 開発工学部, 教授 (20236037)
• Keywords: 直腸 / 肛門 / 肛門形成技術 / 三次元画像 / バーチャルリアリティ / 手術シミュレーション / ネットワーク

Research Abstract

本研究の目的は、多くの病型がある直腸肛門奇形の治療に当たり、術前術後にX線CT像あるいはMRI画像に基づいてコンピュータ上で三次元画像を仮想現実的に表現し、実際の根治手術により緊密に結びつけて三次元画像の利用を試みることである。平成10年度の研究計画は、医学部と開発工学部の共同研究により、研究を進め、ネットワークを介した情報の交換により医学部より原画像データを送信して開発工学部において画像処理ソフトウェアを開発、さらにこれを医学部で試用して、作成された画像について検討することによりより優れた肛門形成手術シミュレーションソフトウェアの開発を目指すというものであった。
これに基づき、開発工学部において肛門形成手術シミュレーションソフトウェアの開発が行われた。このソフトウェアの特徴は、術者の目から見た画像の質の向上が意図され、手術操作に模した画像の切断が可能であることであり、実際の手術に近い3D画像が得られた。バーチャルリアリティ技術の応用については、基礎的な画像処理方法が試みられ、基本的な画像は作成されたが、パーソナルコンピュータの処理速度により制限を受け、実用的な画像の作成までにはいたらず、今後の課題として残された。

Research Products

• [Publications] 上野 滋他: "直腸肛門奇形手術シミュレーションにおける画像処理の工夫" 第7回日本コンピュータ外科学会大会論文集. 117-118 (1998)
• [Publications] 上野 滋: "排便障害児の三次元画像とその治療への応用" 小児看護. 21・11. 1410-1416 (1998)
• [Publications] 倉橋 央他: "画像工学の連携に基づいたオブジェクト指向によるレンダリング" 医用画像工学研究会 JAMIT Frontier'98講演論文集. 54-59 (1998)