1997 Fiscal Year Annual Research Report
培養骨芽細胞の分化過程におけるhedgehogの役割の解析
Project/Area Number |
09671868
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
片岡 裕子 昭和大学, 歯学部, 助手 (60286846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 朗 昭和大学, 歯学部, 助教授 (00142430)
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Keywords | Sonic hedgehog / Indian hedgehog / Bone morphogenetic protein / 培養細胞 / 骨芽細胞 / 骨形成 / 分化 / マウス |
Research Abstract |
細胞間シグナル因子Hedgehog familyのSonic Hedgehog(Shh)、Indian hedgehog(Ihh)遺伝子が、骨形成にどのような働きを担っているかを明らかにするため、骨芽細胞の分化過程におけるBMPとの関係を培養細胞を用いて解析した。 実験にはレトロウイルスベクターによってニワトリSHH-N末活性ドメインを過剰発現し分泌している、ニワトリ線維芽細胞の培養上清を用いた。C3H10T1/2clone8(マウス胎児由来の多分化能のある線維芽細胞)とMC3T3-E1(マウス骨芽細胞様細胞)に与えると、いずれもALP活性の発現が上昇する。このときの種々の遺伝子発現の変化をRT-PCRにより経時的に観察した。 いずれの細胞とも、培養上清中のSHHに応答して、Shhシグナル伝達系の下流に位置するPatched,Gli遺伝子の発現は上昇したが、BMP2,BMP4,BMP6,BMP7,BMP receptortype-IA,-IB,-IIの各遺伝子は有意な発現の変化を示さなかった。MC3T3-E1ではBGP,PTH/PTHrP receptor遺伝子の発現が誘導され、骨芽細胞の分化が進んでいる。 さらに、培養上清にBMPtype-IA soluble receptor(リガンド結合領域以外のドメインを欠く)を加えると両細胞ともALP活性の発現が抑制された。また、培養上清で前処理した後BMP2を与えると、それぞれ単独で処理したときよりもALP活性の発現上昇が大きくなり、SHHとBMPには相乗作用があることがわかった。加えて、培養上清の供給源となったSHH過剰発現線維芽細胞はヌードマウスの筋肉中に移植すると骨を形成することができる。 以上のことは、骨芽細胞の分化過程において、SHHとBMPの各シグナル伝達系に相互作用のあることを示唆している。IHHについても同様の実験を行っている。
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[Publications] Kinto,N.et al.: "Fibroblasts expressing Sonic hedgehog induce osteoblast differentiation and ectopic bone formation." FEBS Letters. 404. 319-323 (1997)
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[Publications] Wada,Y.et al.: "Changes in osteoblast phenotype during differentiation of enzymatically isolated rat calvaria cells." BONE. (in press). (1998)
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[Publications] 金藤直樹, 片岡裕子, 山口朗: "明らかになりつつある骨組織発生の分子機構の全貌" 細胞工学. 17・3. 337-343 (1998)