1997 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト唾液型シスタチンの遺伝子工学的生産と歯科医学への応用に関する研究
Project/Area Number |
09671910
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
斎藤 英一 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (40120662)
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Keywords | ヒト唾液シスタチン / システインプロテアーゼインヒビター / カテプシンK / リコンビナントシスタチン / 破骨細胞 / シスタチンSA / シスタチン遺伝子ファミリー / シスタチンC |
Research Abstract |
ヒト唾液型シスタチンの遺伝子工学的生産と歯科医学への応用に関する研究を行い、以下の業績が得られた。1.外国の研究者と我々の研究結果を総合すると、ヒトはシスタチンS,SA,SN,CD,M(E)ならびにFを生産することが明らかである。しかしながら、シスタチンM(E)とシスタチンFの遺伝子は我々が明らかにしたシスタチン遺伝子ファミリーのメンバーとは異なる染色体に存在する。2.シスタチン遺伝子ファミリーのCST2座位の二つのallele(CST2^*1とCST2^*2)に対応するcDNAをPCR法によって調整した。つぎに、これらのalleleによってコードされる二つのvariant(シスタチンSA1とシスタチンSA2)の発現・分泌ベクターを構築し、大腸菌に生産させた。組換え型シスタチンSA1とSA2はカラムクロマトグラフィーで単離精製した。これらの組換え型シスタチンはシステインプロテアーゼ(Papain, Ficin,Cathepsin H, Cathepsin C, Cathepsin K)に対して著しい阻害活性の差異を示した。得られた解析結果はシスタチンSA分子の第一ヘアピンループのアミノ酸配列がシステインプロテアーゼ阻害にきわめて重要な役割を果たしていることを示唆した。この知見に基づき、シスタチンSAの第一、第二ヘアピンループの部位特異的突然変異解析を現在行っている。3.破骨細胞は骨代謝に際し、大量のCathepsin Kを分泌し、骨マトリックスタンパク(コラーゲン)を分解するが、この蛋白質分解酵素の活性はヒト血清シスタチンCならびに組換え型シスタチンSA1およびSA2によって著しく抑制されることを見い出した。これに関連し、RT-PCR法によって破骨細胞がシスタチンCやシスタチンMを生産することも発見した。4.ある種のリンパ球に組換え型のシスタチンSA1やシスタチンSA2ならびにヒト血清シスタチンCを作用させるとインターロイキン6が誘導されることを発見した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Eiichi Saitoh: "Production of chimeric cystatins by artifical exon shuffling and partial characterization of the chimeras." Biomedical and Health Research (Proteolysis in Cell Function). 13. 149-157 (1997)
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[Publications] Eiichi Saitoh: "Preparation and characterization of two proteins, SA1 and SA2, given by two alleles of the CST2 locus coding for human cystatin SA, by genetic engineering approaches." Abstracts of the Vth International Symposium on Proteirase Inhibitors and Biological Control. 113 (1997)
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[Publications] Eiichi Saitoh: "Production and characterization of two uariants of human cystatin SA encoded by two alleles at the CST2 locus of the type2 cystatin gene family." Archives of Biochemistry and Biophysics. 352・2(in press). (1998)
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[Publications] Eiichi Saitoh: "Mutational analysis of the evolutionary conserved regions of cystatin SA." The Journal of Dental Research. (in press). (1998)